発売元 Empire Interactive
英国のデベロッパーSupersonic Softwareのアクションレースゲーム「Mashed」のPlayable Demo。PS2版からの移植のようで、グラフィックス、ゲームデザインともにピリッとしないが、不思議な味わいのあるレースアクションだ。
「Mashed」は、ライバルカーとの物理的な対決をテーマにしたアクションレースゲーム。ステージ内のアイテムやオブジェクトを最大限に活用し、いかにライバルカーを蹴落して好位置に付けるかがポイントで、PCゲームとしては珍しくパーティーゲームに分類されるタイトルといっていい。
最初タイムトライアルモードを試してみたところ、ミニカーのような極端な挙動、物理特性を無視したゲームデザイン、カーブを曲がると勝手にゲーム視点がスライドするなど、1周目にして早くも不満噴出で途方もない駄作かと思ったが、メインのゲームモードであるクイックバトルをプレイしてみると、その評価も幾分和らいだ。
「Mashed」の最大の特徴は、中継ヘリコプターの視点から車を操作するという特異なゲームデザイン。ゲーム視点は、最大4台のライバルカーが常に映るようになっていて、消しゴムほどの自車をうまく操作しつつ、他車の妨害を図っていく。このプレイ感覚はPCエンジンで大ヒットした「モトローダー」(メサイア)にもっとも近い。「モトローダー」のフル3D版という説明の仕方がもっともわかりやすいかもしれない。
基本的なレース展開は、各所に散らばっているアイテムを我先に回収しつつ、それを駆使してライバルカーを撃破していく。アイテムには、触れると爆発するドラム缶を後ろに射出するものや、真後ろに地雷を敷設するもの、銃器の類ではレーザーガンや大砲のようなものまである。単にじゃまをするだけでなく、物理的にライバルカーを破壊する。ここに同作の醍醐味がある。
いずれかの車が爆発炎上したり、谷底に転落すると、その時点でレースが一時ストップし、状況に応じて得点がプラスマイナスされ、再びその地点から全車で再スタートとなる。一度やられてもまだ挽回の余地があるというところに、パーティーゲームとしてのつくりのうまさがある。レースゲームとしてはいまひとつだが、友人を集めてわいわい楽しむならそこそこ楽しめるゲームだ。
(C) 2004 Empire Interactive Ltd.
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