発売元 ValuSoft
北米PCゲーム市場における価格破壊の担い手ValuSoftの最新作「Mob Enforcer」のPlayable Demo。60分の使用期限が設定されていて、オンライン決済(19.9ドル)するとそれが解除されるというお馴染みの仕様。ValuSoftのタイトルだけに、内容もしっかりValueレベル。息抜き程度に楽しむといいだろう。
「Mob Enforcer」は1920年代のアメリカシカゴをモチーフにしたアクションシューティング。時は禁酒法が制定された直後、アル・カポネに代表されるギャング団が横行し、縄張りの拡大を狙って銃撃事件が多発。プレーヤーは、いわゆるギャングに雇われたヒットマンとなり、深夜のシカゴで、さまざまなミッションに携わっていくことになる。
と書くとなかなかおもしろそうだが、実際のゲームは、ピストルと鉄パイプを武器に、向かい来るギャング団を一掃していくガンシューティングで、ストーリー的な部分や、謎解き要素は皆無といっていい。
深夜のビル街は、大通りにはポリスや市民が巡回し、一歩横道に入ると連絡を受けたギャング団が一斉に飛び出してきてたちまち銃撃戦になる。横道の奥には酒が入っていたらしい木箱や、カギの掛かったバーなどが配置され、バーに入るためにはパスワードが必要と、当時のシカゴを彷彿とさせる演出がちりばめられている。
ただし、いかんせんゲームの肝である銃撃戦が、ピストルのみの淡泊な内容で、いささかおもしろみに欠ける。大通りを巡回しているポリスは、丸腰の状態なら見逃してくれるが、武器を構えたままだといきなり発砲される。ポリスはひとりで巡回しているため甘く見がちだが、ヒットポイントが高く設定されており、近距離で撃ち合うとあっという間にやられてしまう。
フィールドは複数のクエストをこなすためにそれなりに広いが、マップが表示できないため、執行人のくせに道に迷ってしまうという間抜けな展開になりがちなのが気になるところ。また、フィールドの各所で手に入るアイテムがピストルの銃弾だけというのも寂しい。Valueタイトルにしてももうひとひねり必要だろう。
(C) 2004 ValuSoft, a division of THQ Inc.
ダウンロードはこちら(3D Gamers)