発売元 Ubisoft Entertainment
欧米でホリデーシーズンの発売が予定されているUbisoftの新作アクションシューティング「Brothers In Arms」のDemo Movie。トレードショウであるE3の会場で公開されていたムービーとまったく同じ内容で、ご丁寧にも当日会場で行なわれていたクリエイターの解説までデジタル録音で入れられている。FPSファン必見の14分間だ。
「Brothers In Arms」は、PC版「Halo」やPC版「Tony Hawk's Pro Skater 3」、それから「Half-Life」の各種アドオンの開発元として知られるGearbox Softwareの手によるミリタリーFPS。同社が1から新作を手がけるのは実は初めてのケースであり、開発ノウハウと高度なスクリプトの固まりであるFPSともなれば、FPSファンの中にはこれを不安とする向きもあるかもしれない。
ただし、Ubisoft内部でのプライオリティは、「Splinter Cell 3」や「Prince of Persia 2」など、もはや商業的成功が確立されたビッグフランチャイズに並ぶトップランクに位置づけられており、大量の人員と予算をかけて開発されていることだけは間違いない。Gearboxのがんばりに大いに期待したいところだ。
「Brothers In Arms」でもっとも注目すべきは、ハリウッドの戦争映画をそのままゲームという手法で表現しようという意欲的な試みそのものだろう。ノリとしては「Medal of Honor」、「Call of Duty」の路線だが、ディテールの表現はあらゆる部分において格段の進化が見られる。基本的に両作のシングルプレイキャンペーンが楽しめた人なら、存分に堪能できる内容になると考えていい。
グラフィックスに関しては、テクスチャやモデリングそのもののリアリティよりも、トータルでのバランス感覚に優れた空気感の高いビジュアルを実現している。その秘訣は、プログラマブルシェーダー2.0世代以降のFPSでトレンドのひとつとなっているハイダイナミックレンダリングや、草木に対するアニメーションの適用、動的LoDの採用だったりするが、いずれにしても非常に躍動感のある雰囲気が素晴らしい。この部分は自分の目でじっくり確かめて頂きたい。
ムービーを見ていて、一番感心させられたのは、あたかも俳優のような表現豊かな動きをするNPCたちのアニメーションや、状況に合わせて適切なセリフを発するNPCなど、NPCまわりのこだわりぶり。敵を察知するやいなや、全員遮蔽物に隠れ、身を守りつつ応射しているが、プレーヤーが命令を下すやいなや、身を晒して危地に飛び込む。隊長であるプレーヤーが仲間の命を預かっているという緊張感が感じられる。
ムービーを見る限り、仲間が単なるお荷物だったり、命令を無視するような時代は完全に過去のものになった感がある。自らの命を守りつつ、思考を指揮官であるプレーヤーに委ねて必死に応戦する。戦局を切り開くのは主人公であるプレーヤーというわけだ。まさしく期待するに値する次期ミリタリーFPSの旗手といった感じである。
(C) 2004 Gearbox Software. All Rights Reserved. Brothers in Arms, Ubisoft, ubi.com, and the Ubisoft logo are trademarks of Ubisoft Entertainment in the U.S. and/or other countries. Developed by Gearbox Software. Gearbox Software and the Gearbox logo are registered trademarks of Gearbox Software, LLC.
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