開発元 Burut Creative Team
ロシアのゲームデベロッパーBurut Creative Teamが手がけたSFアクションシューティング「Kreed」のPlayable Demo。ロシアや東欧圏ではすでに昨年に発売済みで、今回紹介するのは欧米圏に向けた英語版。昨年度のタイトルなので新鮮味は薄いが、シングル、マルチとも2ステージずつ収録とボリュームたっぷりで、ロシア版「Unreal II」といっていいストーリー性の高い内容は一見の価値有りだ。
「Kreed」は、Kreedと呼ばれる宇宙上に存在する危険エリアを、優秀なエージェントである主人公が単身活動を行なっていくという設定のSFアクションシューティング。古くは「Doom」、最近だと「Unreal II」に代表される異星探索FPSの影響が濃厚に感じられるゲームデザインである。
「Kreed」の評価すべきポイントは、グラフィックスエンジンはもちろん、ネットコード、物理エンジンなど、すべてオリジナルのエンジンを採用しているところ。開発元がどの程度意識しているのかどうかは不明だが、ロシアのテクノロジーで、現行の北米産FPSのメインストリームである「Unreal II(エンジン)」をあらゆる面で凌駕することを狙っている様子が伺える。
ただ、北米では「Unreal II」世代のエンジンは、すでにハイエンドではなくミドルクラスのテクノロジーとして、あらゆるメーカーにライセンスされるなどポピュラーな存在になっている。「Kreed」のグラフィックスは、それなりに頑張っているのだが、いかんせん、「Unreal III」や「Doom III」を見てしまった後では、大きなウリとしては評価しがたい。最低でももう1年早く出すべきだっただろう。
肝心のゲーム内容は、「Unreal II」に近い。豊富なウェポンを使い分けながら、次々と襲いかかってくる得体の知れないモンスターをなぎ倒していく。難易度設定機能はないが、難易度は非常に高い。チュートリアルすらないため、武器の扱いに慣れるまでは、序盤のモンスターが射出する子モンスターにまとわりつかれて無惨な死を遂げることになるだろう。
このゲーム静止画で見ると、それなりに高水準のゲームなのだが、モンスターのモデリングは見事なのに、アニメーションがいまいちだったり、武器のエフェクトは抜群に綺麗なのに、自キャラの移動がギクシャクしていたり、ところどころにツメの甘い部分が散見される。SF好き、ストーリーFPS好きは試してみてはいかがだろうか。
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