開発元 システムソフト・アルファー
システムソフト・アルファーのフラッグシップシリーズ最新作「大戦略パーフェクト 2.0」の体験版。お馴染みの「Island Campaign」を舞台に、20ターン限定で、日本対ロシアの戦いが楽しめる。同社の体験版は毎回そうだが、今回もインストーラはもちろん、タイトル画面、オープニングなど、雰囲気を盛り上げる要素は一切カットされている。
「大戦略パーフェクト 2.0」は、「完璧な大戦略を目指す」というコンセプトの元、過去のあらゆる「大戦略」資産を再利用しつつ、ユーザーと一体となって進められている「大戦略」プロジェクトの最新版。
具体的には全バージョンの中から好みのルールでプレイできる「選択式ルール」システム、「256ヘックス」までサポートしたスケールの拡大化、1,000種類以上の兵器、そして各種エディタ機能など。要するにこれさえ買えば、初代から現代まで、ありとあらゆる大戦略ファンをターゲットにしたタイトルである。
私は過去に「大戦略」シリーズをプレイした経験があり、転じてセガのライセンスタイトルである「アドバンスド大戦略」シリーズをプレイした程度の「大戦略」ライトユーザーだが、「選択式ルール」システムを覗いただけで、その項目の細かさもさることながら、20種類にも及ぶプリセットルールのリストを見るだけで圧倒される思いがした。
さらに、1.0から2.0への進化の過程で、昼夜と補給線の概念の追加、艦船に1機だけのヘリを搭載可能、ステルスと隠蔽の能力に兵器によって差をつける、補給車での武装交換、空母での修理など無数の改良が施されている。熱心なファンのニーズに応えるという点では評価できることだが、こうしたコアのコアだけを狙う方針だけで良いのだろうか。
個人的には、キャンペーンモードの実装、AIの抜本的なチューニング、ランダムマップシステム、チュートリアル機能など、新しい層をガンガン取り込むためのもっとドラスティックな変革のほうが望ましい。マス層に向けた変革をためらわずに行なってほしい。なんとも評価に苦しむ新作だ。
(C)2003-2004 SystemSoft Alpha Corporation.
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