開発/発売元 Jowood Productions
オーストリアの大手メーカーJoWood Productionsの「Giant」シリーズ最新作「Transport Giant: A colorful mixture」のPlayable Demo。チュートリアルすらなく、1ミッションをプレイできるというシンプルな内容で、グラフィックスレベルも2Dベースで既存のシリーズからほとんど進化していないが、「Giant」シリーズの魔力というべきか、19世紀のアメリカという素材のユニークさのためか、ぐいぐいハマってしまった。
「Transport Giant: A colorful mixture」は、産業、交通、ホテル、車など、さまざまなテーマを取り扱ってきた「Giant」シリーズの最新作。今回のテーマはズバリ物流。物流は物流でも、アメリカ西部開拓時代から近未来までと幅広い年代を取り扱っているところにシリーズ人気の秘密がある。
プレーヤーは、運送会社の一切を取り仕切る社長となり、発展途上の都市が点在する広大なマップを舞台に、都市発展のための大動脈となるべく、資材や商品、旅行者といったあらゆるモノをきりきり運んでいくことになる。
Demoでは、1850年のアメリカ大陸という、西部開拓時代まっただなかのもっともベーシックな物流システムを動かしていくことになる。余談だが、Demoにも複数のBGMが収録されており、いずれも当時を象徴する存在として名高いポニーエクスプレスを彷彿とさせるフロンティアスピリットあふれるサウンドばかりで、プレイする前から思わず目頭が熱くなる。実際に無人の荒野を手紙を携えた馬が疾走するといったシーンもゲーム内で再現可能であり、ゲーム性云々を抜きにしても非常にエンターテインメント性の高い内容に仕上がっている。
Demo Missionの目的は、マップ上に点在している5カ所のFort(要塞)に対して、50枚ずつWooden Boardsを配送すること。期限は10年間で、プレイしてみればすぐわかるが、なかなか難しいミッションだ。
何しろ、スタート時点でWooden Boardsというモノはひとつも存在せず、動脈となる道路も中途半端にしか引かれていない。それにも関わらず、チュートリアルがないので、何をどうしていいのかよくわからない。ゲームの内容は抜群なのだが、Demoの作りとしてはとうてい及第点は与えられない。
ここでは初心者のためにヒントだけを書いておきたい。まずWooden Boardsを生み出すためには、Lumberjack Repository(木材置き場)から丸太を運び出し、これをWooden Boardsに加工してくれるSawmill(製材所)に運び入れる必要がある。そしてSawmillで加工されたWooden BoardsをFortに送り込めば、この時点で1/250クリアしたことになる。
運び込むためには、それらの施設の側に最低ひとつのTruck Terminalを建設する必要がある。これは建設しただけでは機能せず、必ず道路と連結する必要がある。馬車は初期のものだけでは全然足りず、木材を運べる馬車を中心に多数を買い入れる必要がある。輸送を終えるたびに、資金が獲得できるので、その資金で少しずつ事業を拡大させていく。
といった具合に、円滑にゲームを進めるためには無数のセオリーを理解する必要があるのだが、チュートリアルがないので体当たりで理解していくしかない。物流の仕組みそのものはシンプルなので、時計の進みを止めて、じっくり取り組んでみよう。
(C) JoWooD Productions Software AG,
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