発売元 Buka Entertainment
ロシアのゲームデベロッパーSaturn+が手がけたホラーアドベンチャーゲーム「Midnight Nowhere」のPlayable Demo。オーソドックスなゲームデザインを採用した古典的なアドベンチャーだが、なんと言うべきか、欧米産にはあまり見られない猟奇的な世界観が印象的。革新的な要素はないが話のタネにはいい作品だ。
「Midnight Nowhere」は、連続殺人事件が発生し、パニックに陥ったとある街を舞台にしたホラーアドベンチャーゲーム。Demoではバックグラウンドがまったく語られないので主人公の立場がよくわからないのだが、公式サイトを見た限りでは、刑事や探偵といった立場ではなく、彼もまた被害者の市民のひとりとして事件に否応なく関わっていくことになる。
Demoでは、怪しさ満点の目的不明瞭な医療施設で、謎解きを体験することができる。インターフェイスはマウスのみで、見る、喋る、取る、触るという4つのアイコンを使って、フィールド内のさまざまなオブジェクトに対してアクションを行なっていく。アクションが行える箇所はアイコンの形状が変わる仕組みで、謎らしい謎も存在しない。英語字幕がすぐ消えてしまうのが非英語圏のユーザーからすればやや難点だが、作りとしては非常にオーソドックスだ。
ちなみに施設内は、至る所に血しぶきが付着しており、死体もそのままになっていたりして、まさにホラー世界そのものといった印象がある。壁に貼られているさまざまなポスターも、健康に対する不安要素を極端な構図とテキストで煽りに煽っている。誰が見ても不自然な感じで、これが今回の事件を解くカギなのかもしれない。ゲームをクリアすればこのあたりの謎が氷解するのだろう。
先述したようにシステム的には目新しい要素はないが、まったく先の見えない展開が新鮮。アドベンチャー好きには遊びがいのあるDemoだろう。
(c) 2002-2004 Buka Entertainment
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