開発/発売元 Nova Logic
英Nova Logicの新作アクションシューティング「Joint Operations: Typhoon Rising」のMultiplayer Beta Demo。同社の専用ゲームサーバーNove Worldに接続して、最大100人によるマルチプレイが楽しめる。クライアントはβレベルのバージョンなのでゲームとしての完成度は今ひとつだが、80人、100人といった特大規模でのマルチプレイの醍醐味は存分に堪能できる。これからのチューニング如何によっては大化けするタイトルだ。
「Joint Operations: Typhoon Rising」は、戦闘ヘリシミュレータ「Comanche」シリーズで知られるNova Logicが、ポスト「Battlefield 1942」を狙って現在鋭意開発しているマルチプレイベースのアクションシューティング。初公開されたECTSでは、「Delta Force: Black Hawk Down」のゲームエンジンによる美しいビジュアルと、現代戦を64人対戦で行なうというゲームデザインが大いに注目された。
「Joint Operations: Typhoon Rising」が扱っているシチュエーションは基本的に仮想戦で、現代兵器を駆使した米特殊部隊とゲリラ組織によるチームバトルという展開になる。Demoでプレイできるマップ「Pulau Jagung Islands」は1.5km四方に大小10あまりの島を収めたマップで、ヘリを使った空挺作戦をはじめ、上陸艇による奇襲作戦、水際での撃退作戦など、単なる火力による押し合いに留まらない、戦術的な戦いが展開される。
マップ画面では1.5km四方と記されているが、実際のフィールドはそれよりずっと広く感じられる。自分のいる島だけでも1km四方はありそうな感じで、Respawn Pointから最前線に移動するだけでも結構な時間が掛かる。が、ラジオで呼びかけることにより、親切な仲間が輸送ヘリでひとりひとり回収してくれる場合もあるなど、移動自体はそれほど辛くない。
乗り物に関しては、「リアル」からまったくかけ離れた挙動を見せる。特にヘリに関してはびっくりで、あえて表現すればUFOのような信じられない機動を取れる。これは「Comanche」シリーズの開発元としては信じられない手抜きとも言えるし、マルチプレイ用に誰でも操作しやすくした結果と見ることもできる。ともあれ、同作は「Comanche」、「Delta Force」の両シリーズとは、コンセプトそのものがまったく異なるアクションゲームと評価すべきのようだ。
Demoで選択できるゲームモードは「AAS」と名付けられた同作オリジナルのモードで、要は「Battlefield」シリーズでいう「コンクエスト」と同じ陣取り合戦と考えていいようだ。同作はどこからでも攻められる代わりに、攻撃した場合、レーダーに敵の位置が表示されるようになっており、基本的に組織的行動が必要不可欠となっている。
とにかく同作は島と島を挟んでの組織的戦いが熱い。輸送ヘリ、攻撃ヘリによる大編隊を、前線基地に設置された対空砲で迎え撃つ。こちらの根拠地に向かって戦闘ヘリの機関砲が雨あられのように降り注ぎ、こちらは激しい射撃音をまき散らしつつ間断なく対空砲を撃ち上げる。このシチュエーションに燃えない人がいたらそれは嘘だろうという感じがする。まだまだ全体的につくりが荒っぽく、バグも多いが、長い目で見たいタイトルだ。
(C) 2004 NovaLogic, Inc. All Rights Reserved
ダウンロードはこちら(Nova Logic)