発売元 Atari
数々のダートトラックレースを手がけてきたRatbag Gamesの最新作「Saturday Night Speedway」のTrial版。プログラムそのものは製品同等の内容で、60分の時間制限がかけられている。レースゲームで1時間というとまさにあっという間で、実質的に1回起動こっきりのDemoということになる。オンライン販売のみのValueタイトルとしては十分なボリュームとクオリティで、及第点が与えられる内容だ。
「Saturday Night Speedway」は、ダート状のショートトラックを舞台に、フルチューンの車達がレースを繰り広げるという、モーターレースの盛んな北米ならではの荒っぽいモーターレースを扱ったレースシミュレータ。
前述のとおり、このTrialは製品同等の機能を備えているため、シングルレースやタイムトライアルのほか、チャンピオンシップにもチャレンジできる。コースは実に15本以上用意されているが、どれも似たり寄ったりのオーバールコースばかりで、スピードウェイによほど精通しているユーザーでなければ、どれも同じに見えるのではないかという気がする。
車種は、ハコ型四輪のPro Stock、スポーツカータイプのLate Model、ボディを削ぎ落とし骨組みだけのMidgetの3つがあり、選んだ車種によってレース展開がずいぶん異なってくる。中でもユニークなのがMidgetで、まるで弾丸のような圧倒的な加速性能を備えつつ、フェンスやライバルカーにぶつかると弾けるように吹き飛ぶという、独特の性能がおもしろい。ライバルカーの動きを見ても、まるでコマネズミのようだ。
また、全コース、ダート状になっているだけあって、ライバルカーの真後ろに付けると、フロントガラスに泥が付着していく。同作のチャンピオンシップは、ショートコースを20周するようなレース展開になるので、周回遅れの車などのおかげで、どんどん泥が付着してまともに前が見られなくなる。このあたりの演出も良い感じだ。
なお、Trialでは絶望的に時間が足りないが、キャリアモードも用意されている。わずかな所持金でPro Stockを購入し、数々のレースに入賞してお金を稼いでいくというモードで、初期状態の車の性能の悪さにはびっくりさせられる。どうもプログラムを終了しないかぎり何時間でも遊べるようなので、こちらも一度試してみるといいだろう。
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