発売元 Jaleco Entertainment
Jaleco Entertainmentが欧米で発売しているピンボールシミュレータ「World Championship Pool 2004」のPlayable Demo。個人的にピンボールゲームはどれももどかしく感じられてあまり好きなゲームタイプではないのだが、アダルトなスポーツをプールバーの部分から丁寧に再現するという試みが気に入った。ピンボール好きなら誰でも楽しめる佳作だ。
「World Championship Pool 2004」は、ビリヤードの世界選手権World Championship Poolを再現したビリヤードシミュレータ。同作をプレイしてまず驚かされるのは、グラフィックの美しさで、特にゲームの主役であるボールのビジュアルは見事としかいいようがない。完全な球体であることはもちろんだが、パーフェクトな環境マッピング(もちろんフェイクだが)に、今まで見たことないような光沢を放っている。実際のボールより美しく見えるほどで、まずこれに吸い込まれてしまった。
続いて、プレーヤーのアニメーションもいい。ビリヤードゲームでは、プレーヤーの顔が出ればいいほうで、大抵はキューのみが表示されたバーチャル画面でショットを行なうのが通例だが、同作は3Dキャラクタがストロークする様子がリアルタイムで表示される。それもワンパターンではなく、ボールの位置に応じて支えキューを使ってショットしたり、キューを背中に回してショットしたり、半身を乗り出してショットしたりといった実際のプレイ同様のパターンが用意されている。
また、キューに込めるパワーの加減によってもアニメーションが細かく変わる。弱く打てばゆるやかなモーションでアニメーションするし、力一杯に打つと打った直後に体が台に乗り出すようなアニメーションになるといった具合で、さらにまっさらで美しい台の上にチョークの粉が付くといった演出まで行なわれる。こんなにリアルな演出が行なわれるビリヤードゲームは初めてだ。
カメラ視点は自動で切り替わるようになっていて、この点やや不満だが、女性プレーヤーのつま先から足首や手先の動きだけが見えたりして、パーツのみを映した小刻みなカメラワークが、いかにもアダルトなスポーツを演出していて好印象だ。
Demoでは8ボールと9ボールの1セットマッチ、それから高難易度のスーパープレイに挑戦するTrick Shotが1ゲームプレイできる。相手をしてくれる女性プレーヤーは難易度Easyのハズながら、一気に突ききるほどの実力派で、ブレイクから油断できないスリリングなプレイが堪能できる。
インターフェイスは、右ドラッグで打つ角度の調整、左クリック1回目でパワーを決め、もう一度クリックすると打つ、というシンプルなもの。自球と的球にはそれぞれヒット後の跳び先が矢印で表示されるので、しっかり狙えばそれほど難しいゲームではない。ビリヤードを雰囲気から丸ごと楽しめるシミュレータだ。
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