開発元 Running With Scissors
ある意味世界でもっとも危険なゲームと言っていいRunning With Scissorsのアクションシューティング「Postal 2」にマルチプレイモードを追加した「Postal 2: Share The Pain」のPlayable Demo。例によってブラックジョーク満載の内容。真面目にプレイするには難がありすぎるが、仲間内でわいわい楽しむパーティーゲームとしてはいいかもしれない。
「Postal 2」は、スタート時に示される任務をこなしていくというステージクリア型のアクションシューティング。2では、「Unreal」エンジンを採用したことで、その猟奇的かつ残虐性の高いゲーム内容に拍車が掛かり、発売後、大方の予想どおり、世界各国で発売中止や取り扱い中止が相次いだのは記憶に新しい。
「Postal 2: Share The Pain」は、「Postal 2」本編にマルチプレイモードを追加した完全版だが、北米ではValue扱いの29.95ドルで売られている。
Demoでは4月15日版で紹介した「Postal 2」のシングルプレイモードの内容と、マルチプレイモードがプレイできる。マルチプレイのゲームモードは、Death Match、Team Death Matchというオーソドックスな対戦モードのほか、いかにも同シリーズらしいSnatch、Grabが用意されている。
Snatchは、黒尽くめの金髪美女、俗に言う「Postal Babes」を誘拐して自陣に連れ込んだらポイントゲットというCTFモードだが、美女の妖艶なアクションや奇声、それを追いかける両チームといった具合で、これ以上はないというぐらいにバカバカしい世界が展開される。一方のGrabモードは、フィールド上に点在するお金の詰まった袋をできるだけ多く集めていくというモードで、これまた大袋を背中にぶら下げつつ、銃撃戦を行なう様子がバカバカしくていい。
Death Matchモードも、ベースは「Unreal」エンジンを使っているだけに実に快適な銃撃戦が楽しめるが、ルール自体はシンプルかつオーソドックスなので、バズーカ砲で敵を吹っ飛ばしたり、ジッパーを下げて小便をぶっかけたり、火炎瓶で敵を火あぶりにしたりしているうちに次第に飽きてくる。同作をマルチプレイゲームとして純粋に評価すると、「弱い」という判定を下さざるを得ない。
シチュエーションをしっかり作り込んだシングルプレイに対し、マルチプレイモードはタイミングや場所によってシチュエーションが千差万別なので、本来の持ち味である残虐性が薄れ、滑稽味だけが助長されている印象だ。後付の感想だが、同シリーズはそもそもゲームコンセプトからしてマルチプレイには向いていない気がする。
なお、これはDemoだからなのか、「Postal 2: Share The Pain」特有の問題なのかは不明だが、クライアントの安定性はいまひとつな感じで、プレイ中接続不良でゲームから放り出されたことが2回ほどあった。興味のある人だけプレイするといいだろう。
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