発売元 Buka Entertainment
ロシアのゲームデベロッパーTargem Gamesが現在開発している3Dリアルタイムストラテジー「Battle Mages」のPlayable Demo。ここ数年、RTSのトレンドのひとつになりつつあるRTS + RPGを狙ったリアルタイムストラテジーだが、あまりにも普遍的なファンタジー世界でいまひとつ魅力に欠ける。戦闘に直接参加する魔術師の要素をどう捉えるかで評価の分かれそうなRTSだ。
「Battle Mages」は、広大なファンタジー世界を舞台に、魔術師同士の戦いを描いたリアルタイムストラテジー。基本的には、軍事部隊を指揮して、マップ上の敵部隊を駆逐していくというオーソドックスな内容だが、プレーヤーの分身であるMage自らが、さまざまなスペルを駆使して直接戦闘に介入できるところがポイント。
常に手前に表示されているゴーストのような存在がそれで、使用可能なスペルは、選択する魔術師によって異なるが、ファイアーボールで直接敵を攻撃したり、召喚魔法を使って戦いを支援したりといったことが可能。その一方で内政要素はなく、基本的に手持ちの戦力とスペルのみで敵を駆逐していく必要がある。
同作のもうひとつの特徴としては、ユニットが戦闘を経ることでレベルアップすることが挙げられる。もちろん主人公も例外ではなく、レベルアップすることでスペルキャストに必要なマナの上限が上がったり、新たなスペルを習得することができる。スペル習得のシステムは、「Diablo」シリーズのような分岐型を採用しており、同じ魔術師でも、異なる性質を備えたキャラクタに育てることができる。
グラフィックはフル3Dを採用し、比較的広い尺度でズームインズームアウトが可能になっている。視点を最大限までひくと遙かな峰の奥まで望むことができ、敵部隊の布陣具合も明瞭に見て取ることができる。こうした壮大さは魅力のひとつに数えられるが、その一方で、この状態でのゲームプレイは不可能というぐらいにパフォーマンスが落ちる。
同じくエピックスケール級の次世代RTS「Ground Control 2」に比べて、明らかにLOD処理が手ぬるい印象で、これだったら「Age of Mythology」や「Warcraft III」のように視界限定にしたほうが遊びやすかった気がする。もっとも、ゲームデザイン自体は悪くないので、ファンタジーRTSファンは一度試してみるといいだろう。
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