開発/発売元 バンダイ
バンダイが国内でサービス展開しているオンラインゲーム「ポトリス」をモチーフにしたTVアニメ「無限戦記ポトリス」のゲーム化作品。アニメ上に登場するキャラクタを「ポトリス」内に登場させて、アニメ的展開でシングルプレイゲームが楽しめるという内容だが、有料にしてもいいと思えるぐらいクオリティの高い内容で、ボリュームもたっぷり。アニメ好きにはたまらない内容だろう。
「無限戦記ポトリス 戦え! ミッションリーダー」は、「ポトリス 2」をベースに、アニメのキャラクタや兵器が多数登場するアクションゲーム。オンラインゲームではなく、スタンドアロンになっていて、対象層は完全に子供向け。主人公ユウマのガイドに従って、ゲームの遊び方を覚えていくという「ポトリス 2」のチュートリアル的扱いとなっている。
驚かされたのは主人公ユウマがフルボイスでばんばんしゃべり、兵器の変身シーン(ポトリスライズ)には実際のアニメの映像が挿入されているところ。セリフも一言二言ではなく、6ステージ15面に渡ってアニメどおりの口調で喋りまくるし、アニメも3体分(隠しキャラも含めると4体分)しっかり収録している。
アニメの映像をそのままVGAで流しているため画像は粗いが、それにしてもここまでの内容を無料提供してしまうところにバンダイの「ポトリス」に対する深い戦略が見え隠れする。また、「カードダス 無限戦記ポトリス」に書かれているパスワードを入力することで、隠し兵器が使えるようになるという趣向も盛り込まれている。同社としては、これにより「ポトリス 2」の新規層(主に子供)の獲得を目指していく考えだが、確かに強烈な内容だ。
ひとつ気になったのは、主人公ユウマは基本的な操作方法から懇切丁寧に教えてくれるものの、果たして子供にこれが理解できるかどうか。同作のインターフェイスは、カーソルキーとスペースキー、そしてマウスを使うようになっており、シンプルながら、右手の動きはやや慌ただしいものになる。
具体的には、まず始めにマウスでマップをスクロールさせて、敵の位置、マップの特徴などを確認の上、カーソルキーの左右で移動を行ない、スペースの上下で発射角度を微調整し、スペースバーでパワーを決めるという流れになる。しかし、制限時間は「ポトリス 2」と変わらず、特に最初の一投目などは、勝手がわかったつもりの大人でも時間ぎりぎりになったりする。子供向けのシングルプレイゲームなのだからせめて制限時間ぐらいは撤廃してもよかったのではないかという気がする。
(C)ポトリスアニメ製作委員会・テレビ東京
(C)Bandai GV 2003
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