発売元 CDV Software Entertainment
CDVが今夏に発売を予定している新作リアルタイムストラテジー「Heaven and Hell」のPlayable Demo。開発元はドイツの新興デベロッパーEigelbで、ドイツ産らしい非常に個性的なゲーム内容となっている。万人向けではないが、新しもの好きにお勧めのRTSだ。
「Heaven and Hell」は、そのタイトルからも想像できるように、天国と地獄、転じて現世での宗教争いを扱ったリアルタイムストラテジー。フィールドには、街が点在し、プレーヤーは、伝道師として、各街を訪問し、宗教的にニュートラルな市民達を、自らの陣営に転向させていくといった内容だ。
わかりやすくいえば、「Age of Empires」で聖職者を使って転向ばっかりするゲームといった印象だが、道ばたでイヌにかみつかれてのたれ死んだり、村人達に袋だたきにされたりといったことはない。制限時間はあるものの、非常にまったりとした展開の作品だ。
DemoではチュートリアルとDemo専用のシングルプレイシナリオが楽しめる。スタート直後は、村人も操作できなければ、建物も建てられず、グラフィックもフル2Dでなにが楽しいゲームなのかさっぱりわからないが、チュートリアルの終盤あたりで、ようやくその醍醐味が掴めてくる。
同作のポイントは、マナを消費してのミラクルにあって、街頭で説法を行なったり、虹を見せたり、天使を降臨させたりすることで、市民の注目を集め、ゲージがある一手以上まで高まると、ニュートラルから転向してくれる。転向した市民の家は、マナを消費して改宗できるようになり、これによってマナの獲得量が増えたりといったさまざまな利点がある。また、家の様相もいかにもそれらしいものに変化するため、街を丸ごと転向させると、それなりの達成感が生まれるのもいい感じだ。
現在、リアルタイムで戦略を練る、というスタイルのゲームジャンルであるRTSに、新たなブレイクスルーが待望されている。扱う内容から言っても同作がメインストリームになることはなさそうだが、クリエイターに大きなヒントを与えてくれそうな意欲的な作品だ。
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