発売元 サンソフト
サン電子のゲーム部門サンソフトが今夏に日本語版で発売を予定しているリアルタイムストラテジー「Platoon」のPlayable Demo。テキスト、音声ともに英語版となっており、チュートリアルモードもないなど、日本語版待ちのユーザーがプレイするには少々不親切な内容だが、インターフェイス自体はオーソドックスなRTSスタイルを採用しているため、同作のユニークなゲーム性を確かめるには最適だ。
「Platoon」は、'86年に公開された同名の傑作映画をモチーフにしたリアルタイムストラテジー。'65年に始まり、その後泥沼化したベトナム戦争を題材に、プレーヤーはヘリの事故により敵中に取り残された米軍の一小隊指揮官として、限られた戦力で敵陣を突破していくことになる。ゲームは、映画をかっちりなぞった作品ではないようだが、シチュエーションはまさに「Platoon」を地でいく内容で、映画ファンなら楽しめるはずだ。
それでは映画を知らない人、忘れた人には縁のない作品なのかというと、そうでもないということが今回プレイしてみてよくわかった。インターフェイスは、フル3DフルインタラクティブのEidos「Commandos 2」スタイルの自由度の高いものになっていて、状況に応じて自由に視点を変えつつ、部隊を進めていくことになる。
ゲーム視点は、ズームイン、ズームアウト、画面の回転、角度変更など実に多彩な一方で、背の高い木や建物といった手前の障害物は透過表示にならない。この結果、本来ターゲット指定できるはずの敵が見えず、一方的に撃たれてしまうなど、戦術面での影響も大きく、ここはマイナスポイントだ。
ゲーム性は、「Rainbow Six」のシングルプレイキャンペーンを彷彿とさせる、油断すると開始10秒で壊滅するといったテイストで、手持ちの兵の能力を最大限に活かした戦術を取ることが必要不可欠になる。
中でも重宝するのが破壊工作兵で、道路の至る所に敷設された地雷を探知し、これを無効化する能力を備えている。特にDemo版では大量の地雷が敷設されており、偵察代わりに装甲車を突っ込ませるとあっという間に地雷にやられてしまう。
そこでまずは工作兵に丁寧に地雷を解除してもらいながら、そのすぐ後ろに装甲車、そして本体を並べてじわじわ進めていくことになる。このあたりの作り込みは実に丁寧で好感が持てる。ただし、移動AIが非常に稚拙で、発見した地雷に平気で突っ込んでいくため、本来しなくてもいい地雷解除までやらなくてはならないのは大きなマイナスポイントだろう。
また装甲車もどういう理由だか不明だが、裸眼のベトナム兵よりも視界が狭く、せいぜい鉄壁程度の完全なやられ役になってしまっている。製品発売後のパッチによるバランス調整で、このあたりがどうなっているかは不明だが、Demoレベルではちょっと爽快感に欠ける展開だ。
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