発売元 GMX Media
「Caltures」シリーズの開発元として知られるドイツのデベロッパーFunatics Softwareの最新作「Northland」のPlayable Demo。旧題を「Caltures 3」といい、「Caltures 2」の続編に相当するタイトルだ。ゲームエンジンも前作のそれをそのまま流用しているようで新鮮みは薄いものの、この手のタイトルが好きな人にはたまらない内容だ。
ドイツ圏の箱庭ゲームは、世界レベルで見てもずば抜けたクオリティと実績で、孤高の地位を築き上げている。EAの「SimCity」シリーズのような万国共通的なおもしろさを備えているとは言い難いために、いまひとつメジャーになりきれないが、100時間や200時間では到底遊びきれない充実した内容から熱心なファンも多い。
ひとくちに「ドイツ圏の箱庭ゲーム」といっても、現在大別して2つのバリエーションがある。ひとつは国家規模で育成を行なうタイプ。代表格としてはSunflowesの「Anno」シリーズがある。最新作は「創世記 1503」としてズーが完全日本語版を発売しており、メインストリームはこちらにある。
もうひとつは、個人の生活に着目したタイプで、EAの「The Sims」の北欧ファンタジー版といったゲーム性で、個人の装備品から食事の世話までしなければならないのが特徴。代表格は「The Settlers」シリーズ。こちらはBlueByteの失速により、4で打ち止めとなり、これに代わって最近元気がいいのが「Caltures」シリーズだ。当然、今回紹介する「Northland」もこちらの流れになる。
「Northland」も従来作同様にバイキングを主役にした北欧ファンタジー世界を題材にしている。キャンペーンモードのストーリーは「Cultures 2」のラストを引き継いでいるが、まったく知らなくても問題なくプレイできる。パッと見た目では前作との違いがわかりにくいが、文化圏ごとに異なる街のビジュアルや天候エフェクトの表現など、前作をベースに箱庭ゲームとしてさらに磨きをかけている。
前作未プレイのプレーヤーは、ゲームをスタートすると、人々が勝手に行動を開始し、中には仕事をさぼってべちゃくちゃおしゃべりを始めたり、睡眠をとりに自宅に帰ったり、カップルが子供を産んだり、子供が大人になったりなど、他の箱庭ゲームではありえない展開にびっくりすることだろうが、これこそが個人特化形の箱庭ゲームの楽しさといえる。未プレイのひとは、7つのチュートリアルステージからチャレンジしてみるといいだろう。
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