発売元 JoWooD
JoWooDのSFアクションシューティング「Chaser」のMultiplay Demo。5月に公開されたSingleplay Demoに続いての登場となる。クライアントにはGameSpyのサーバーブラウザが内蔵されており、起動後即ゲームに参加することができる。一応、ポテンシャルとしては99人対戦まで可能。FPSファンなら一度試しておくといいだろう。
「Chaser」は、2044年の近未来を題材にしたSFアクションシューティング。Unrealエンジンと同等のポテンシャルを備えたDirectX 8.1世代のCloak NT Engineを搭載しており、グラフィック面での心配はない。
「Chaser」とは、主人公John Chaserから来た言葉だが、マルチプレイに彼は登場しない。同作のマルチプレイは、シングルプレイの同じ舞台設定を使ってのチームプレイになっている。ステージは「Unreal」風の近未来施設「Final Strike」と、「Rainbow Six」風の廃墟をモチーフにした「Building Site」の2つ。施設の作り込み、テクスチャの質感ともに良好で、窓ガラスを割ったり、壁に付着した血痕や弾痕など、演出面でも不満はない。
同作のマルチプレイは、継続性を持たせるためにユニークなシステムをいくつか採用している。ひとつは、「Planet Side」のようなRank Pointsによるレベル制の採用。敵を倒すことでRank Pointが獲得でき、一定の値まで蓄積するとランクがひとつ上がり、スタート時の所持金がアップするという仕組みだ。
また、スタート時に所持金を消費して武器やアイテムを購入できる。スタート直後に地面にドルマークが浮いている場所で「B」キーを押すとアイテムを購入することができる。先述したようにランクによって初期資金が異なるため、キャラクタの基本性能は同じながら、武装の違いによって性能に差が生まれてくる。
このふたつのシステムは、マルチプレイをする楽しみを増大させると同時に、キャラクタに個性を生み出すことにも成功しているが、その一方で、マルチプレイをつまらなくもしている。「Planet Side」ぐらいのグローバルなシステムならまだしも、非MMOレベルでこのシステムは感心しない。
というのも、敵を倒すとRank Pointsが上がり、死亡するとRank Pointsが下がるため、勝ち組みが永遠に勝ち組であることを望むため、ユーザーの途中離脱などが起こっても戦力是正が図られず、一方的な勝負になることが避けられないからだ。
これにより、純粋にFPSを楽しみたい人には足が遠のかざるを得ないし、自然おもしろい対戦にはなりにくい。チームベースでレベル差を換算して、それを獲得Rank Pointsに直結させる仕組みにしたり、常に自動でバランスを取るシステムなどを希望したいところだ。
まあ、上記はあくまでも極端な例だが、ランクの高いプレーヤーを撃破して大量のRank Pointsをゲットしたり、ビハインドを背負った状況で作戦勝ちを狙うといった同作ならではの楽しさもあり、一概に悪いシステムとも言い難い。ゲーム性そのものはおもしろく、ネットコードもそれなりに優秀なため、もう少しシステムを磨けばいい作品になりそうだ。
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