発売元 Focus Interactive
「ツール・ド・フランス」など国際的な自転車レースのホスト国として知られるフランス生まれの自転車レースシミュレータ「Cycling Manager 3」のPlayable Demo。バージョンを見ればわかるように、このユニークなレースシミュレータも3作目。毎年1作ずつリリースしていくのはともかくとして、毎回6月にDemoを公開するのは単なる偶然か。自転車レースに興味のある人はぜひチャレンジしてみよう。
「Cycling Manager」シリーズは、ゲーム色よりもシミュレータ色の強い自転車レースシミュレータ。プレーヤーは選手としてではなく、監督として9人で構成されたプロチームを率いていく。
今回は、前2作のようにゲームを起動したらいきなりデモンストレーションが始まるという粗っぽい作りではなく、タイトル画面からチーム、選手の選択画面、そしてパーツの選択画面といった正規のルートを経由してレースに参戦することができる。ゲームモードはシングルプレイのみで、チームや選手も固定となっているが、製品版の雰囲気を味わいつつ、Demoをプレイできるのはうれしいところだろう。
「Cycling Manager 3」のグラフィックは、従来どおりフル3Dを採用しており、フィールドのテクスチャデータや選手のモデルデータのクオリティも格段に向上している。今回の最大の特徴といえそうなのは、視点操作が従来のパターン選択ではなく、フルインタラクティブになっているところ。レース中自由に視点をぐりぐり回しつつ観戦することができる。
ただ、現段階ではとりあえずフルインタラクティブにしてみましたといった感じで、地中に潜って真下から地表テクスチャが剥がれた状態で観戦できたり実に荒っぽい。とはいえ、地表ぎりぎりで観戦すると、自転車とは思えないほどのスピード感が味わえ、インターフェイスをフルインタラクティブにした効果は大きい。
また、レース中、同行する車や、通りの村で応援してくれるギャラリーもしっかり描かれているなど、シミュレータとしての完成度もまた一段と上がっている。残念なのは、3作目においてもまだ自転車に当たり判定が設けられていないところだ。
このため、追い抜くシーンは、そのまま前方の自転車に重なるようにして進んでいく。多数の自転車がもみ合う序盤はともかく、後半で重なり追い抜きをやられると一気に興ざめする。次作ではしっかりした物理エンジンと、衝突をふまえたAIを搭載してほしいところだ。
(C) Cyanide 2003
ダウンロードはこちら(Bonus Web)