発売元 Whiptail Interactive
Running With Scissorsの札付きバイオレンスアクション最新作「Postal 2」のPlayable Demo。前作は、バイオレンスゲームには比較的寛容な米国で発禁になったほどだが、そうした暴力表現の過激さは今作でも忠実に引き継がれている。肉厚のブラックジョークが理解(許容)できる人限定の作品だ。
「Postal 2」は、与えられた使命を果たしていくミッションクリア型のアクションシューティング。当然のことながら使命を果たすためには手段を問わず、どういうことをやらかしても自分が死なない限り目的を達成できるというフリースタイルなゲームシステムにおもしろさがある。贅沢(!?)にも最新のUnrealエンジンを採用し、フル3Dグラフィックによるリアルな仮想世界を構築しているところも魅力のひとつだ。
同作の本質的な“危なさ”は、犯罪を助長させるような仕掛けというかワナがシステムとしてどっぷり組み込まれているところで、たとえばこのDemoでは、ショッピングセンターでミルクを買い、スタート地点に戻るという内容だ。
これは普通に目的地に向かって、ショッピングセンターの冷蔵棚のミルクを手にし、キャッシャーでお金を払ってスタート地点に戻れば、約1分でクリアできる。しかし、それではゲームとして少しもおもしろくないというわけだ。
このゲームがユーザーに対して求めているのは、徹底して軽重あらゆるたぐいの犯罪を侵しまくり、酸味のきいたどす黒い快感を味わわせることだ。たとえば、道路沿いの家に不法侵入して、武器や銃器を盗み、住人の通報によって駆けつけた警官を間髪入れずに撃ち、通報した住人もまとめて撃ち抜く。銀行CDを見つけては蹴りを入れてお金を盗み、開かないドアを蹴り開けて、おびえる住人を撃って現金その他もろもろを奪う、などなど。
繰り返すが、こういう行為を経なくても、ミッションは正常にクリアでき、ゲームとして成立する。しかし、FPSユーザーが、目の前にある銃を拾わず、使わないということはありえない。一般的なFPSのプレイスタイルでゲームを展開していくと、いつのまにか重犯罪を犯しまくってしまうところに同作の危なさがある。
なお、街中には武装警官が歩いていて、銃器などを持ったまま歩いていると、いきなり銃撃されてしまう。ショッピングセンターでも、キャッシャーを通らずに出口に近くにいくと、突然シャッターが下ろされ、殺害対象にされてしまう。出口を見つけて血路を切り開くと怪しいくのいちが襲いかかってきて、いつのまにか普通のアクションシューティングになる。このように遊び方によっては「GTA」的楽しみ方(これもバイオレンスには違いないが)もあるようだ。要は遊び方次第のゲームという印象だ。
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