発売元 エレクトロニック・アーツ・スクウェア
クロムシックスがWindows向けに開発しているシミュレーションRPG「エンジェリック・ヴェール」の体験版。ようやく発売元がエレクトロニック・アーツ・スクウェア(4月1日よりエレクトロニック・アーツ)に決まり、発売日も4月24日に定まったようだ。シミュレーションRPGファンは試してみるといいだろう。
「エンジェリック・ヴェール」は、オリジナルのファンタジー世界を舞台にしたシミュレーションRPG。バトルシステムは、スクウェアマップ、ターンベースを採用したオーソドックスな内容でありながら、グラフィックに3Dを採用し、手動と自動の両方に対応した独自のカメラワークと、派手な3Dエフェクトが特徴的だ。
主役はダークナイトのジェルと、シルバーナイトのフィオの幼なじみふたり。ゲームは、ふたりが王女警護の任に就いているベルーナ王国のカペラ離宮からはじまり、やがてふたりは隣国のジェレニア共和国所属の反乱将校らによる、ベルーナ国王殺害に遭遇する。
この体験版でプレイできるのはそこまで。その後のふたりの逆襲(なのかどうかは実際にプレイしてみないとわからないが)は製品版で、ということになる。といっても比較的長いプロローグシーンを始め、戦闘ステージも2マップあり、ボリュームは充分だ。
プロローグシーンを皮切りとした随所に挿入されるイベントシーンは、ポリゴンモデルのキャラクタを使ったフルボイスイベントになっている。このため、シームレスに戦闘パートへと繋がり、3Dグラフィックのメリットをうまく活かしている。なお、キャラクタの声は、いずれも一流の声優さんが担当しているだけあって、驚くほど良く喋り、またそのしゃべりもうまい。
ヒロイン級の女性キャラクタが数多く登場するあたりは、正統派シミュレーションRPGとして多少公平さを欠くきらいもないではないが、オージェルとフィオのどたばたコメディ的やりとりはついつい引き込まれるおもしろさがあり、クリア後もうちょっと先を見てみたいという気にさせられる。
肝心の戦闘については、主役のふたりとも戦士であり、これだけではどうとも評価しがたい。体験版に限っていえば、敵の側に寄って殴るというだけの淡泊な内容に終始しており、もうひと工夫欲しい。ただ、BGMに関していえば「ファイアーエンブレム」シリーズに勝るとも劣らない上質さであり、「おっ?」と思わせるところがある。まずは体験版で試してみると良いだろう。
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