開発/発売元 ハドソン
ハドソンが現在開発しているハイファンタジーMMORPG「ResonanceAge」のオープンβクライアント。αテストとはゲームシステムがガラリとかわり、数多くの独自性を盛り込んだ3D MMORPGになりそうだ。正式リリース時期がいつになるのかは不明だが、MMORPGファンには大きな楽しみがひとつ増えることになりそうな感じである。
「ResonanceAge」は、謎の島ダイアロスを舞台に、仲間たちと共に数多くのファンタジーエピソードを堪能できる本格仕様のMMORPG。国産ではまだ珍しいフル3DのMMORPGという点もウリのひとつだが、まったくゼロの状態から「EverQuest」や「Dark Age of Camelot」を彷彿とさせるハイファンタジーMMORPGを組み上げ、最激戦区であるPCプラットフォームにそれを投入するという同社の剛胆さのほうに大きな驚きがある。
個人的にαテストは未参加だったので、公式サイト等でこれまでの開発状況をひととおり確認した上でβテストに参加したところ、基本仕様が変わっていて驚かされた。一番の驚きはレベル制を廃し、完全にスキル制としているところだ。
ヘルプなどにはまだ一部レベル表記が残っているものの、ステータスウィンドウには、キャラクタのレベルおよび経験値の覧がなくなっていて、当然、敵を倒しても経験値は入らない。αテストの段階では、スキルの上限はキャラクタのレベルに完全に依存していたが、レベルそのものがなくなっているのである。
それではどうやってキャラクタを成長させていくかというと、「Ship Blend」と呼ばれる独創的なシステムを採用し、これに従ってキャラクタを成長させていく。同作はβテストを機にレベル制を廃したことで、ゲームデザインの方向性は「ウルティマオンライン」に近い内容になっている。
つまりキャラクタの能力は、膨大な量のスキル群のパラメータの総計で決定され、同じ行動を繰り返すことでスキルが上がっていくというシステムだ。この「Ship Blend」は、「ウルティマオンライン」におけるキャラクターテンプレートをさらに進化させたような内容で、具体的には、プレーヤーが思い描くプレイスタイルに従って、転職先のポイントを振り分け、それによって各スキルの上限が決まるというシステムだ。
たとえば、基本職をWarriorとした場合、その時点で近接戦闘に特化したベーススキルが設定され、防御に優れる「Saber」、格闘戦に特化した「Monk」、様々な武器の扱いに長けた「Fighter」、武器や防具を自作できる鍛冶戦士「Metal Worker」の4つの転職先から、「Ship Blend」ポイントを自由に振り分けていく。
「Saber」に大きくポイントを振り分ければDefenseスキルの上限などがグーンと上がり、「Monk」にすればNaked GuardやKickなどのスキルの上限がグーンと上がる。グーンと上がるのはあくまでスキルの上限値であって、実際にはスキルアップに関わる行動を繰り返さなければスキルは上がらないが、スキル制が大勢を占める現状のMMORPG市場に一石を投じる非常にユニークなゲームシステムといえる。
ゲームは「チュートリアル島」からスタートし、そこをクリアすると「ビギナーズキャンプ」へ移る。このふたつのエリアではチュートリアル的なクエストが豊富に用意されており、知らず知らずのうちにゲームのプレイ方法を学ぶことができる。序盤の展開があまりに唐突すぎる点については、まだβテストだからと善意に解釈して、同作の今後に期待したい。
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