開発/発売元 システムソフト・アルファー
3月20日に発売された「マスターオブモンスターズ III」の体験版。インストーラなし、オープニングは全カット、途中セーブ/ロード不可と相変わらず荒っぽいつくりだが、最新作の新たなゲーム性はひととおり確認できる。往年のファンは試してみるといいだろう。
「マスターオブモンスターズ」は、プレーヤーの分身であるマスターを中心とした強力なモンスター軍団を指揮して、敵マスターを撃破していくターン制の戦略シミュレーションゲーム。「II」の発売から実に10年ぶりの新作となるが、何もかも変わったという印象は受けない。トップビューからクォータービューに変わったバトルフィールドを舞台に、じっくり戦略を練っていくタイプのゲームだ。
体験版では、ヒューマンの男女、獣人の3パターンからマスターを選び、最初の1ステージをプレイすることができる。マスター作成時に、信仰の対象とするグランドマスターを決定する。グランドマスターにはカオスのバーン、ニュートラルのフォレス、ロウのフィーズの3種類があり、この選択によって使用できる大魔法と召喚可能なモンスターの種別が決定される仕組みだ。
マスターとグランドマスターを決めると、居城での軍団編成に移る。まず「モンスターの召喚」で、戦闘に使用するモンスターを決定(マナを払って召喚する)し、その後、「部隊編成」でチェックボックスをクリックしていく。同作の特徴のひとつに、モンスターの成長要素と継続性のあるキャンペーンプレイが挙げられるが、そのためとはいえ、この2アクションは非常にまどろっこしく、わかりにくい。
戦場マップでは、マスターひとりが配置された状態からスタートし、「転送」コマンドを使って、ゲートを介してモンスターを1体ずつ呼び出していくことになる。この体験版でプレイできる「カタクルム草原」には敵マスターは存在せず、周囲のモンスターを全滅させれば勝利となる。
「カタクルム草原」は序盤のステージだけあって、草原と森を基調としたこぢんまりとしたマップとなっており、普通にプレイすれば10ターンも掛からずに勝利できる。ただ、敵配置がいやらしく、モンスターを転送してようやく戦闘準備が整ったと思ったら、いつのまにか敵に包囲されてしまっている。
幸い敵は弱いため、囲みは難なく突破できるが、これでは戦術も戦略もあったものではない。もう少しどっしりとしたゲームデザインにしてほしかった気がする。なお、体験版のみの特別要素として、ステージクリア後にいきなりモンスターを上位クラスに進化させることができるので、あらかじめ全モンスターを召喚しておくといいだろう。
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