発売元 Infogrames Entertainment
ベトナム戦争をモチーフにしたアクションシューティング「Line of Sight: Vietnam」のPlayable Demo。シングルプレイや充実したチュートリアルもプレイできる。アクションファンにお勧めだ。
現在、同Demoは、Fileplanetの独占公開となっており、ダウンロードにはユーザー登録が必要となる。起動時に、登録したメールアドレスに届くRegistration Keyを入力する必要があるので注意したい。
「Line of Sight: Vietnam」は、ベトナム戦争における米軍とベトナムゲリラの死闘を描いたリアル系のアクションシューティング。Demoでは、米軍キャンペーンが1ステージ、チュートリアル、そしてマルチプレイが楽しめる。
予想どおりシングルプレイの出来が抜群にいい。スナイパーライフルを片手に、仲間ひとりとVC(Vietcong)の司令官を狙撃し、脱出地点まで離脱するというミッション。スコープをきりきり回して高所からロングレンジで仕留めるだけでなく、渡河してドキュメントを盗まなければならない。初っぱなからかなり難易度の高いミッションだ。
スタート地点から無防備にも立ったまま歩いていくと、約10秒後に頭を撃ち抜かれて死亡するというのは、いわばリアル系FPSのお約束だが、同作においてもこのお約束は厳格に適用されている。ただ、同作の場合困るのは、背の高い雑草が無数に生えているおかげで、ただでさえ悪い視界が、匍匐状態に移行することでほぼゼロになってしまうことだ。
しかし、立ったままでは確実に殺されてしまうため、やむなく匍匐前進していくと、小動物や鳥の鳴き声、小川のせせらぎが聞こえはじめ、次第に音が大きくなってくる。もう少し進んでいくと、ベトナム兵の会話が聞こえてくる。この耳だけを頼りに進んでいくゲーム展開が非常に新鮮だ。
このゲームでは、モニタの視野角の不足を補うために敵がある一定の距離まで近づくと自動的に赤矢印が表示されるようになっているが、これが意図しない方向に赤矢印が出るようだと、死期は近い。彼らはすでにこちらに向かって突進中のことが多いからだ。声がしたと思ってスコープを覗くと、複数のベトナム兵が走っている様子が映っていたりして、どきどきさせられる。相方がそれなりに優秀な反応と射撃能力を持つので、ひとりで突進するようなことはせず、じっくり進んでいくといいだろう。
チュートリアルでは、ゲームに登場する主要な小重火器からスナイパーライフル、ロケット砲、バズーカ、時限爆弾、地雷などを試すことができる。「America's Army」っぽい感じの内容だが、特にクリア目標などはなく、新しい射撃場に着くたびに古い兵器をその場に置いて(Dキー)、新しい武器に持ち替え、その威力を試すことができる。
個人的にやや残念なのは、リロードのアニメーションとヒットしたオブジェクトに対する処理が雑なところだ。このため、特にオブジェクトは、四散したり、爆発したりといったアニメーションはなく、ヒットするとただオブジェクトが消えるだけ。同作のチュートリアルと「America's Army」の訓練教程のクオリティに格段の差があるというのは、当然といえば当然だが、もう少しなんとかしてほしかった気がする。
最後のマルチプレイは前回とマップが異なり、シームレスなサーバーブラウザを使ってたっぷり遊ばせてくれる。川を挟んで対峙するケースが多く、前回に比べて比較的視線が通りやすく、スナイパーライフルでも充分活躍できるだろう。
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