開発/発売元 コーエー
コーエーの歴史シミュレーションシリーズ最新作「三國志 IX」のプロモーションムービー。長さは43秒で、店頭デモ用での使用を意図して製作されたものだ。恒例の体験版の配布は今回は見送られるようで、エンドユーザーにとってこのムービーが発売前の数少ない判断材料のひとつになりそうだ。
「三國志」シリーズは、中国三国志時代を題材に、全国制覇を狙う歴史シミュレーションゲーム。今回でシリーズ通算9作目になる。VII、VIIIと前2作は、武将個人に焦点を当てた内容だったのに対し、最新作「三國志 IX」はVI以前のオーソドックスなスタイルに戻されている。具体的には、プレーヤーの身分は君主のみで、統治国をすべて失えばゲームオーバーとなる。プレイスタイルも、君主の補佐や城主、一部隊長ではなく、あくまで君主として絶対的な権限を握ることになる。
「三國志」ファンは、ムービーをひと目見ればわかるように、戦闘シーンは「三國志 VI」に非常に近い内容になっている。広大なフィールドに碁石をばらまいたように軍勢が点在し、それらが一斉にリアルタイムで動いていく。部隊を率いる武将たちは、ときおり吹き出しでメッセージを発し、プレーヤーの目に届かない戦闘の細部の雰囲気を汲み取ることができるようになっている。
しかし、実は「三國志 IX」においていわゆる「戦争シーン」という区分は存在せず、内政、外交、そして戦争すべての要素が「戦略フェイズ」としてこのフィールドに集約されている。発生する戦闘は、「戦略フェイズ」のあとに行なわれる「進行フェイズ」の一部という扱いだ。従来の「三國志」シリーズと、リアルタイムストラテジーである「三國志 Battlefield」を足して二で割ったような柔軟性の高いシステムといえる。
なお、見えているフィールドも従来の地域別の限定マップではなく、1枚の広大な中国大陸マップの一部分を映したものに過ぎない。敵の侵攻をリアルに捉えつつ、国境付近に城塞を設置してこれを防いだり、柵を設けて騎馬部隊の突出を防いだりなど、箱庭的な楽しさも用意されている。発売が楽しみな最新作だ。
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