発売元 Tri Synergy
Freeform Interactiveが現在開発しているアクションシューティング「Purge」のオープンβクライアント。FPSのβクライアントとしては比較的安定して動作し、サーバーブラウザやDedicatedサーバーも完備され、ゲームとしてひととおり楽しむことができる。
「Purge」は、遺伝子操作により強力なパワーを獲得したサイボーグ集団「Order」と、科学的要素を廃し、肉体的精神的に超人的な能力を備えたファンタジー集団「Chosen」の両陣営の抗争を描いたマルチプレイベースのアクションシューティング。
Order陣営はAndroid、Cyborg、Wastelanderの3クラス、Chosen陣営はMage、Fighter、Monkの3クラスで構成され、それぞれ各クラスごとに完全固有のスキルを使って戦うことになる。たとえば、CyborgはCombat Knife、PPS Shotgun、SNP Minigun、MageはStaff、Frostbolt Spell、Lightning Spell、Fireball Spellといった具合で、クラスによって戦闘スタイルがまったく異なってくるところがこのゲームのミソだ。
さらに、攻撃手段以外に攻撃をさらに有利にするスキルが各クラスごとに3つずつ用意され、クラスを変えるたびに実に新鮮なゲームプレイが楽しめる。β版には、「UT2003」にインスパイアされたような野外、屋内など個性的な3つのマップ、そして5つのゲームモードが搭載されており、遊びごたえ満点だ。
しかしながらゲームエンジンは、現行のLithtech Jupiterの2世代前に相当するLithtech Talonエンジンが採用されており、完全新作ながらグラフィックはまさしくDirectX 7レベルの内容。肝心のネットコードも、Lithtechエンジン採用という点で押して知るべしで、この2点が弱いのは、さらなる激戦が予想される2003年度のPCゲーム市場で勝ち抜く上で、非常に大きなペナルティになるものと見られる。
ただ、個人的には、高低差のあるフィールドでの完全3次元戦闘や、レベル制による継続プレイを助長させるマルチプレイシステム、個性的な武器やスキルの数々など、プレイスタイル面での研究開発がごっそり抜け落ちている感のある昨今のFPS市場において、ひさびさに新風を感じさせるタイトルという印象を受けた。FPSファンにぜひ一度試してもらいたい作品だ。
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