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 マイペースに展開中のGM(GAME MUSIC)フリークによるGMフリークのためのGMコーナー!「Viva! GM」。新譜情報はもとより、なつかしのGMまで、幅広くゲーム音楽に関して取り扱うコーナーです。GM大好きお姉さん2人がガイドを努めるこのコーナー、先週からリニューアルしてみましたが、いかがでしょう? 今週はお姉さんがたも無事に復帰。12月は怒涛のアルバムラッシュで悲鳴をあげている人もいるとかいないとか……。そんな「イチオシッ!」は、「FFX」のボーカルコレクションと「パンツァードラグーンORTA」のサントラです。

今が旬! のオススメ作をタイムリーにピックアップするコーナーです♪
発売元:株式会社デジキューブ
製品情報

価格:2,667円(税込)
発売日:2002年12月18日
品番:SSCX-10073

 FINAL FANTASY X VOCAL COLLECTION

  「FINAL FANTASY」シリーズといえば、今や知らぬ者はない超ビッグタイトルのRPGです。昨年夏に発売された「FINAL FANTASY X(FFX)」も280万本を越える大ヒットとなり、これまでにその使用音楽を収録したサウンドトラックCDなども多数リリースされてきました。

 今回紹介するのは、「FFX」の声優陣が一同に集結、決戦を前にしたキャラクタたちの想いを歌とトークで綴ったアルバム、「FINAL FANTASY X  VOCAL COLLECTION」です。

 このアルバムは、主人公ティーダをはじめ、ヒロインのユウナ、彼等を取り巻くルールー、ワッカ、リュック、キマリ、アーロンのメインキャラクタが登場、シンとの決戦を控えてさまざまな想いを抱えるキャラクタたちがその心情を語るシナリオトラックと、キャラクター自ら歌うイメージソングのヴォーカルトラックの2つで構成されています。

 シナリオトラックは「FFX」ゲームシナリオ担当の野島一成氏と渡辺大祐氏の書き下ろしとなっており、登場キャラクタの想いが細部にわたり表現されているのは、さすが本編のシナリオ担当の方が書かれたものだな、という感じです。

 ヴォーカルトラックは、平井堅やDOUBLE等を手掛けたMaestro-T氏など、ポップスの巨匠たちが多数プロデューサーとして参加。クオリティの高いサウンドの提供に一役かっています。

 このアルバムのおもしろいな、と思ったところは、役の声優さんのCDではなく、あくまでキャラクタが語り、そして歌うという試みで制作されているというコンセプトです。

 昨今の、声優さんによるドラマとイメージソングのゲームCDは、ドラマパートはともかく、歌のほうになると、どうしても声優さんのカラーが色濃く表面に出てしまって、そのゲームの世界に浸りきれないものがあったのですが、このアルバムの場合、曲作りも脚本も、キャラクタのイメージを最も重視して作成されているので、すんなり「FFX」の世界に入り込め、自分も召喚師ユウナのガード(護衛)の一員のような気分にさせてくれます。

  私が「FINAL FANTASY X  VOCAL COLLECTION」を聴いて驚いたことは、声優さんたちが思いのほか(失礼ですが)歌唱力が高かったことです。

 特にティーダ役の森田成一さんは、ソロの曲「A Ray of Hope」ではハードに、ワッカ役の中井和哉さんとのデュオ「And On We Go」ではビサイドの海が目に浮かぶようなのびやかさで各曲を歌い上げ、その表現力も素晴らしいものがあります。楽曲の質の高さもあり、ただのゲームのヴォーカルCDとあなどることなかれ、ポップスのアルバムとしても強くおすすめできる1枚だと想います。なによりキャラクタのイメージが100%表現されているところが、一番のポイントですね。

 CDのラストのトラックに、ユウナ役の青木麻由子さんが歌う「feel」という曲がボーナストラックとして収録されていますが、これは「FFX」の祈り子の間で流れる「祈りの歌」のリミックスです。原曲はコーラスのみの荘厳な曲でしたが、リミックスはまったく路線を変えてドラムンベースになっています。リズムとユウナの歌声が不思議に融合していて、原曲とはまた違った透明感があり、どちらが祈り子の間で流れていても、違和感がないような気がします。この辺りも「FFX」サウンドのいろいろな可能性を想像できて、楽しみなところです。

  また、それ以上にシナリオトラックもヴォーカルトラックも、キャラクタのイメージが存分に表現されていることが素晴らしいですね。ゲームプレーヤーとして、好きなゲームのイメージが崩れるのはどうにも堪え難いものがあるのです。その点、このアルバムは大満足の出来で、ぜひとも「FF」ファンに聴いてもらいたい1枚です。

[Text : 遠藤 美幸]


発売元:株式会社マーベラスエンタテインメント
販売元: 株式会社バップ

価格:2,500円(税抜)
発売日:2002年12月27日
品番:MJCG-80116

 パンツァードラグーンORTA オリジナルサウンドトラック

 セガ・サターンから始まった「パンツァードラグーン」シリーズの最新作、Xboxプラットフォーム向けに発売される「パンツァードラグーン オルタ(ORTA)」のサウンドトラックです。

 「ORTA」は、Xbox用の作品を多数手がけている株式会社スマイルビットの最新作。360度の視界が広がる広大な風景をバックに、最強の生物ドラゴンと、それに乗る主人公の少女・オルタの旅の終わりまでを描いた3Dシューティングゲーム。ロックオン・レーザーによる爽快感あふれるゲームシステムと、雄大な風景とのマッチングは、シリーズ随一の重厚さを感じさせる作品です。個人的には、視点切り替えでぐるっと周囲を見渡すだけで、なんだか広々としたイメージを感じさせる前半は、とてもお気に入りの風景です。

 さて、このゲームのコンポーザーは、前作「AZEL-パンツァードラグーンRPG」も手がけた小林佐織さん。冒頭から、フォルクローレ調の、まさに「荒野を飛ぶドラゴンとオルタ」といったイメージの広大さが伝わるメロディ、そして厚みのあるフレーズ群が怒涛のラッシュをかけてきます。このあたり、「AZEL」のイメージと似ている部分があるかと。

 同じリズムを刻むメロディからの展開を基調としたグルーブ感あふれる曲調が多く、シューティングゲームというジャンルのBGMとしては、ある意味王道パターンですが、音色、楽曲の展開、とくにメロディの構成がかなり独特の「民俗音楽」的になっているところが、「パンツァー」らしさを感じさせるところかと。

 しかも、ストーリー展開に合わせて、テンポアップ、ダウンのメリハリがばっちりと効いているので、長時間聴いていても飽きがきません。「ボワーン」と最初風呂敷を広げて展開する曲、特にオーケストラ調のものって、聴いていると音圧には圧倒されるんですが、展開的にのんびりしたところもあって飽きちゃうタチなんですが、「ORTA」サウンドの場合、テンポが自分好みの速めなうえに、畳み掛け方がハンパじゃないです。とくに14曲目の「IMPERIAL CITY」あたりは、まさにラスト前、という感じのあふれんばかりのパワーがすばらしい。

 映画音楽にも、似たようなものがあるかもしれませんが、フィルインの入り方がかっこいい16曲目「ANU ORTA VENIA」なんて、おもわずゾックリきますよ。シューティングゲームの音楽って、ターニングポイントになってきた作品がいくつかありましたけれども、今回の「パンツァードラグーン」シリーズもそれに匹敵するパワーがあったし、この「ORTA」もそれを十二分に継承、進化していると感じさせるポイントが満載です。

 しかも、Xboxということで、ゲーム本編はDD5.1ch対応なので、本編もサウンド環境をそろえて没入して遊んでほしいですし、このサントラもゆっくりじっくり聴いてほしいなあ、と、そんな気分にさせてくれる1枚です。

[Text : 佐伯 憲司]

●ここでは、今月発売予定の新譜データを扱います。
新着情報が入り次第、随時更新していきます。

発売元:アンダーグラウンドリベレーションフォース/Sten Sten OchFlod
タイトル 発売日/データ 解説

THE SKETCHES OF MOONDAYS
~WE KEPT OUR PROMISE TO YOU~

12月5日
5,250円(税込)
STF-0006
3枚組。廃盤になっていたオリジナルサウンドトラック全曲+待望のMDアーティストの全楽曲を収録。豪華ブックレット1冊、フルカラーイラストブック1冊を同梱しており、初回生産分のみ豪華BOX仕様。

Shinobi オリジナルサウンドトラック

12月21日
2,940円(税込)
STF-0010
「忍」シリーズ最新作、PS2「Shinobi」のサウンドトラック。全21曲を収録。購入すれば全員に「Shinobi」オリジナル湯呑みがプレゼントされる。
発売元:株式会社カプコン
販売元:株式会社ソニー・ミュージック ディストリビューション
タイトル 発売日/データ 解説

ロックマンエグゼ ゲーム音楽大全集
~ロックマンエグゼ1,2&3 ~

12月18日
3,360円(税込)
CPCA-1067~68
2枚組。初回特典:オリジナルピンバッチ(2個入)
 ロックマンエグゼ1~3までのゲーム音楽を完全収録。ロックマンの誕生日、12/18に発売される。

ブレス オブ ファイア V ドラゴンクォーター
 オリジナル・サウンドトラック

12月21日
3,360円(税込)
CPCA-1069
2枚組。初回特典:特製メタル仕様スリーブケース
崎元仁氏が手がける「ブレス オブ ファイア V ドラゴンクォーター」のサウンドトラック。
発売元:株式会社コーエー
タイトル 発売日/データ 解説

アンジェリーク ~LOVE CALL~

12月18日
5,300円(税込)
KECH-1225~6

キャラ総出演の2枚組豪華版CD第3弾。ドラマやヴォーカル曲、メッセージを収録。特典として、出演者による座談会を収録したCD1枚、由羅カイリ描き下ろしイラストを使ったステッカーを封入。

発売元:株式会社コナミミュージックエンタテインメント
タイトル 発売日/データ 解説

good cool Super Collection!! ~beatmania & pop'n music~

12月4日
3,059円(税込)
KOLA-013

「beatmania」、「pop'n music」などの音楽ゲームでおなじみ、good-coolの楽曲を1枚に集め、全28曲をロングバージョン、ノンストップで収録。

beatmania IIDX 8th style Original Soundtrack

12月18日
3,500円(税込)
KOLA-014~5

2枚組。「beatmania IIDX 8th style」の楽曲を収録したサウンドトラック。ボーナストラックにロングバージョン6曲を加え、全57曲を収録。

真魂斗羅 オリジナルサウンドトラック

12月18日
2,548円(税込)
KOLA-016

’87年に誕生して以来、次々と移植版や続編が作られた人気シリーズ「魂斗羅」の最新作、PS2「真魂斗羅」のサウンドトラック。

桃太郎電鉄11 ゴールド・サウンズ

12月18日
2,625円(税込)
KOLA-012

ハドソンより12月5日発売のPS2/GC「桃太郎電鉄11 ブラックボンビー出現! の巻」のサウンドトラック。ゲーム中の全BGM70曲を収録。

dreampiece ベリー・ベスト・オブ・桃太郎伝説&電鉄

12月18日
2,625円(税込)
KOLA-013

「桃太郎」シリーズ初期3作品のBGMを収録。「桃太郎伝説」、「桃太郎電鉄」FC/PCE版を全曲収録。ボーナストラックに最新作のアレンジバージョンも含めた全76曲。

幻想水滸伝 Piano Collection~Avertunerio Anfes Lance Mao~

12月18日
3,059円(税込)
KOLA-017

幻想水滸伝の物語を美しく彩るメロディを、すべてピアノで演奏。
ブックレットには「Avertunerio Anfes Lance Mao」、「踊る少女」の楽譜を掲載。

pop'n music Artist Collection natural bear & Kiyommy + Seiya

12月18日
2,548円(税込)
KOLA-008

「pop'n music」シリーズの、アーティスト・コレクション第3弾。
ポップンでおなじみの曲以外にも、「KEYBOARDMANIA」から「pop'n music」へ移植された人気曲など、すべてロングバージョンで収録。書き下ろしの新曲も含め、全12曲。

ときめきメモリアル2 
ボーカルトラックスベスト
12月25日
3,059円(税込)
KMCA-179

「ときめきメモリアル2」初のベストアルバム。 100曲近い「ときメモ2ソング」からユーザーの投票を元に選曲された、「ときめきメモリアル2」を代表する全15曲を収録。ジャケットは描き下ろし。

発売元:株式会社デジキューブ
タイトル 発売日/データ 解説

テイルズ オブ デスティニー2 オリジナル・サウンドトラック

12月18日
3,689円(税抜)
SSCX-10074

11月28日に発売されたナムコのRPGソフト「テイルズ オブ デスティニー2」のサウンドトラック。

ファイナルファンタジーX ヴォーカルコレクション

12月18日
2,667円(税抜)
SSCX-10073

「ファイナルファンジーX」の声優陣による、ヴォーカル・コンピレーションアルバム。全7曲収録。

発売元:株式会社東芝EMI
タイトル 発売日/データ 解説
交響詩「アルゴスの戦士」
~オリジナル・サウンドトラック~
12月4日
2,548円(税抜)
VJCP-68457

12月4日に発売されるPS2「アルゴスの戦士」のオリジナルサウンドトラック。CD-EXTRA仕様。

発売元:株式会社バップ
タイトル 発売日/データ 解説

ルパン三世 魔術王の遺産 オリジナルサウンドトラック

12月21日
2,200円(税抜)
VPCG-84752

11月28日にバンプレストより発売された、PS2「ルパン三世 魔術王の遺産」のサウンドトラック。

発売元:日本ファルコム株式会社
タイトル 発売日/データ 解説

ダイナソアFM音源完全版

12月19日
1,980円(税抜)
NW-10102520

「ダイナソア」初版ゲームサントラ全曲を、FM音源(PC-9801-86音源ボード)の演奏で完全新録音。全33曲。

オリジナル・サウンドトラック
「ダイナソア~リザレクション~」

12月19日
1,980円(税抜)
NW-10102530

「ダイナソア~リザレクション~」ゲームサントラ全曲+ボーナストラックを収録。全33曲。

「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン

12月19日
2,800円(税抜)
NW-10102540

ギター、サックス、バイオリンなど生演奏をフィーチャーした「Zwei!!」(ツヴァイ)待望のアレンジバージョン。

発売元:株式会社マーベラスエンタテインメント
販売元:株式会社バップ
タイトル 発売日/データ 解説

パンツァードラグーン Orta
オリジナルサウンドトラック

12月27日
2,500円(税抜)
MJCG-80116

12月19日に発売されるXbox「パンツァードラグーン Orta」のサウンドトラック。


~ライターによる、GM思い出 暴れ語り~
●担当ライターが思い入れたっぷりにゲームとGMを語ります。

 [注目!] ダウンロード販売も開始! サイトロンウェブシティ内
「GMステーション」にお姉さん1P&2Pが登場! 
第2弾はお姉さん1Pの
「カプコンゲームミュージック」徹底レビュー!!

■  「THE KING OF FIGHTERS '95 アレンジサウンドトラックス」

'95年にサイトロンより発売された「KOF」のアレンジアルバムです。「嵐のサキソフォン」はアシッドジャズというジャンルだと、音楽に詳しい友人がいっていました。ちなみに、「地を這うベース」はジャズのフリースタイルだそうです。「KOF」のBGMってジャズっぽいの多いよね。

  今年も「THE KING OF FIGHTERS (以下KOF)2002」が発売されて、ゲームセンターでは対戦が大にぎわいですね。私がシリーズの中で一番好きな作品は「KOF'94」なのですが、思い出深いというと真っ先に「KOF'95」が挙がります。対戦もいっぱいしたし、基板も買ったし、関連のお仕事も大量にこなしたからなのですけどね。

 「KOF'95」のお仕事でとにもかくにも忘れられないのが、この「THE KING OF FIGHTERS '95 アレンジサウンドトラックス」です。

 不肖ワタクシ、このCDのインナーに恐いもの知らずというか若気のいたりというか、なんと小説なるものを書いております。今見るともう、鼻血吹くほど恥ずかしいやらなにやら、赤面しすぎてゆでダコです。更には「THE SONG OF FIGHTERS'95」というキャラクタの声優さんが皆で歌う曲の作詞までやらせていただきまして、これは小説よりも気恥ずかしい代物です。鼻血どころか耳血まで出そうなレベルです。

 さて、この作詞のお仕事の関係で、CDを収録しているスタジオにお邪魔させていただいたことがあるのですが、そこでたまたま、今まさに収録中だったのが「KOF'95」の新キャラクター「八神庵」率いるライバルチームのテーマ、「嵐のサキソフォン」だったのです。

 すでにゲーム中では聴いたことがあったこの曲、気に入ってはいたのですが生音になるとカッコよさも倍増で、一気にお気に入りボルテージがアップしました。生音だとドラムも歯切れよいし、オリジナルにはないハモンドオルガンの音もよい、なによりサックスの響きが全然違うのには驚きました。

 後日、完成したCDの「嵐のサキソフォン」をあらためて聴いて、ラップがフューチャーされていたのにこれまたしびれましたね。ライバルチームステージの夕焼けの廃工場にサックスとハモンドの音色がよく似合っていて、ゲーム画面で闘う八神庵の姿が目に浮かびます。庵の「闇払い」の紫の炎ってあんまり温度が高くなさそうで、それで庵はクールなキャラクタだと思っていたのですよ。闘いも淡々とそつなくこなして、勝ってもあんまり喜んだりしない、感情をあらわにしないようなイメージです。ゆえに格闘ゲームのBGMなのにとくにノリノリという訳でもなく、おしゃれな感じの曲のほうがクールな八神にぴったりな気がするのです。

 チームメイトのビリー・カーンと如月影二には悪いですが「嵐のサキソフォン」は庵のために存在する曲だと言い切れせてもらいましょう。

 '95年に、「嵐のサキソフォン」がきっかけで、サックスを習いにいきたいな~という野望が目覚めてしまいました。まだ実現していないけど、いつの日か自分で「嵐のサキソフォン」を演奏できるときが来るのを夢に見ています。隅田川の土手で、夕日に染まりながらアルトサックスを吹いている女子がいたら、それは私かもしれませんよ(笑)。

[Text : 遠藤 美幸]


■  「VARTH -G.S.M. CAPCOM 6- ALFH LYRA」

'93年、サイトロンより発売された「VARTH -G.S.M. CAPCOM 6- ALFH LYRA」、2枚組です。1枚目にはアレンジ2曲を含む「バース」がてんこ盛り、2枚目は、こちらもアレンジを含む「ストリートファイターII'」と「ナイツ・オブ・ザ・ラウンド」が収録されています。ノリのいいアルフライラサウンドが、贅沢に聞けます。

  カプコンから’92年に発売された縦スクロールシューティングゲーム「バース」は、私にとってはおもちゃ箱みたいなイメージのゲームです。昇龍拳を出しながら出現する、「ストリートファイター」シリーズのリュウを始め、道中のあちこちに埋め込まれた様々な得点アイテムがそう思わせるんでしょう。ちょっと遊んでいるだけでも、多種多様なアイテムに出くわして、見た目にも楽しませてくれます。

 レバーをがちゃがちゃ振ると、ボムが増えるシステムも、せわしないのが好きな私にとってはツボ。このゲームでは、ボムを消費して手持ちのボムが減っても、ボムのゲージが満タンになるとまたストックされるんです。ボムゲージは徐々に貯まっていくんですが、レバーを小刻みに入力するとグングン上がり、より早く溜めることができます。この「もがいて頑張ればおやつがもらえる」というのも好きで、何だか無性に可愛らしいシステムに思えます。

 何と言っても、全30面の道のりは長いです。近くのゲーセンのレゲーコーナーでたまに遊びますが、長い道程の半分ほどしか進めない……それでも、100円でおなか一杯遊んだ気分にさせてくれるから、左腕に疲労を感じつつもちょっと顔はほころんで、ご機嫌になれます。

 発売から10年経つゲームですが、どこかのお店で見つけて座るたびに、最も聞き慣れた1面の、戦隊モノっぽいリズムや、半音がかかったツカミのメロディーラインを聞くと、「またバース基板と巡り会えた」という幸せな気分が高揚します。それほど、印象的な曲です。

 CDで聞いてみると、マイナー調、メジャー調、いろいろ取り混ぜられたステージ曲の全てに渡って、統一感があります。また、リズムのブレイクや、メロディーラインがちょっと半音下がったりするところなどが、カプコン曲っぽいと感じます。とは言っても、自分がよく遊んだカプコンのタイトルって割と少なくて……作曲者のTIYOMAGEさんの手掛けられた他の作品に、「ワンダー3」がありますが、これをよく遊んでいたせいかなとも思います。

 特に気に入ってるのが、ステージ27のテーマ(悔しいかな、そんな先まで進んだことはなく……)。開幕から、メロディーが高らかに鳴ってシメるところまで、控え目すぎず、激しすぎないメロディーラインがいい。

 ボス曲は、前半の方は、重みがあって、イヤらしくていい感じ。じわじわ虐められている自機の姿が目に浮かぶー。後半の方に進んだボス曲は雰囲気が変わって、ラスボス曲でその盛り上がりは最高潮に。ボス曲だけを通して順番に聞いても、最初から最後へ向けて、途中で雰囲気が変わるのが面白いです。

 CDでは、最初に収録されているアレンジもいい具合です。まず、ステージ18と28のテーマですが、メロディーの音色が、より「らしさ」を増したアレンジになってます。「19XX」の滝のステージを連想してしまう「ツントコ」いうリズムも、やたらと心地良い。打楽器の音色も、心に響いてきます。

 ステージ9と13のアレンジも、ギターな音色のメロディーに酔うしかねぇって感じの、いい仕上がりです。オリジナルのステージ曲が好きな人なら、きっと気に入るんじゃないでしょうか。全曲を聴いてみて、基板から全部聞くまで、やめたらもったいないと思わされました。しかし、10年で進んだのが15面……このペースだと、クリアってあと10年後?

[Text : 河本 真寿美]



★【「プレイマックス新宿店の鉄拳イベント「break」でめがてん細江氏、AYAさんらがDJとして参加!】

 12月31日、「鉄拳」の聖地「プレイマックス新宿店」でイベント「break」が開催されます。同イベントには、株式会社スーパースウィープが協賛しており、同社のめがてん細江氏、同じくAYAさんが参加し、DJとしてプレイ。さらにgoma氏、エイシロ氏のDJ/VJプレイもあり。

「break」詳報はこちら
http://www.s-dogs.com/break/

読者のみなさんからのご意見など、掲載させていただきまっス!

 「Viva!GM」のコーナーいつも楽しく拝見させていただいてます。自分で音楽をやっている身ながら、ちっとも音楽に詳しくないので色々様々におもしろ可笑しく、また「なるほど…」と思いながらこのコーナーを楽しんでます。

 今回の「moon」のCDの記事はよかったです。
 「やってみようかなぁ…」と、思っただけで手を出さなかったゲームなのですが、あの記事を読んで「なんかおもしろそ……やってみたいかも……」と思わされてしまいました。

 さて、いつものように、GAME Watchに来て、いつものように「Viva!GM」に入ったら……あらあら、なんと、まぁ、「りにゅぅある」!!
 しかもとっても可愛いでわないですか!!!
 そんでもって、わかりやすくて読みやすいでッス!

 すーばーらーちぃぃぃ!!

 こんな記念すべき「りにゅぅある」第一回目なのに、1Pおネェさんは風邪でダウンのご様子……
ちと心配です……

 んが、しかし!
 これからも、1P&2Pおネェさん、二人で頑張ってくださいね!!!

 でわでわ……(Tomo-timさん)

 ━━いつも温かいお便りありがとうございますっ! 編集部イチのエンターテナー・船津がしたためた「moon」はお気に召していただけたようですね。うちの社内にも同じことを思った人がいたようで、企画した者としては「してやったり」といったところでしょうか。お姉さんたちも徐々に再起動、といったところですので、長い目で生暖かく見守っていてあげてくださいませ(代書屋)


GMに関して、それからお姉さんたちへの投書をお待ちしております。
あて先はこちらまで。よろしくお願いします♪

[1P]☆GMお姉さん[1P]☆
遠藤 美幸(えんどう みゆき)
8月20日生まれ 獅子座 AB型

最近の私……12月です。クリスマスです。意味もなくなんだかワクワクしますね。イルミネーションがきれいな所へ出かけたいと思うのですが、みなさんのおすすめがあったら教えてくださいね。去年は恵比寿のガーデンプレイスに行きましたよ!


[2P] ☆GMお姉さん[2P]☆
河本 真寿美(かわもと ますみ)
12月28日生まれ 山羊座 B型

好きなゲーム/下手の横好きシューティング。
近況/足をくじいたので、湿布して冷やして寝たら、風邪をひきました。足はだいぶ良くなりましたが、風邪は具合が悪いです。


(2002年12月9日)

[Text by 遠藤 美幸 河本 真寿美 Produced by 佐伯 憲司]

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