開発元 ブロッコリー
ブロッコリーがプロデュースするキャラクターコンテンツシリーズのゲーム化作品「ギャラクシーエンジェル」の体験版。隊員のひとりであるミント・ブラマンシュがフルボイスで体験版の案内役を務めてくれる。お気楽ハチャメチャタイプの和製SFファンタジー作品だが、戦闘シーンをフル3Dで描くなど、同社の本気がかいま見える労作だ。
「ギャラクシーエンジェル」は、5人の少女で構成されたエンジェル隊と呼ばれる特殊部隊を率いて、クーデターを起こした宇宙艦隊を撃破していくSFアドベンチャーゲーム。すでにテレビアニメが1年以上ものロングランを達成しているが、その「原作」に相当するストーリーを描いているのがゲーム版だという。
ゲームは、アドベンチャーゲームパートとリアルタイムSLGパートにわかれ、プレーヤーはひょんな事から艦隊司令官に就任してしまった少年タクト・マイヤーズとして、隊員たちの面倒を見つつ、同時にエンジェル隊の指揮も執っていく。体験版では、ミントの案内で艦内を見回ることができる、かと思ったらミントは急ぎの用とかでそうそうに姿を消し、ひとりで艦内をうろつき回ることになる。
艦内にはミント以外のキャラクターと会話を楽しむことができる。ただしボイスは含まれていない。会話によっては選択肢が出現し、選んだ答えによって、その後の反応が変わってくる。内容は、ご機嫌になったり、不機嫌になったりと「サクラ大戦」にも似たつくりだ。
数人との会話を経ると敵が侵攻してくる。ブリッジにいる作戦担当に概要をひととおり聞くといざ出撃となる。先述したように戦闘シーンはフル3Dで描画されるが、3次元ではなく2次元の宇宙空間になっているので、とまどいは少ない。また、隊員たちはそれぞれ独自のAIに従って戦闘を行なっていくため、要所要所に命令を出していくだけでいい。スペースオペラ作品としては世界一わかりやすいシステムだ。
その一方で、戦術性は低く、比較的難易度の低い序盤ということもあってか、彼女たちは特に指揮しなくてもあれよあれよという間に敵を殲滅していく。ある意味、彼女たちのおしゃべりにしか楽しみがなく、せっかくのフル3Dなのにちょっと物足りない印象だ。もし次回作がある場合は、解像度の可変と、ゲーム視点の完全自由化はぜひ実現してほしいところだ。
(C) BROCCOLI Illust / Kanan
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