発売元 Electronic Arts
Electronic Artsが放つ、「ジェームス・ボンド 007」をモチーフにしたアクションアドベンチャー「James Bond 007: NightFire」のPlayable Demo。同社は「Medal of Honor: Allied Assault」の大ヒット以来、それまで唯一の苦手ジャンルだったFPS分野にも積極的に乗り出すようになった。いまやEA GAMESを代表するジャンルはRTSでもSLGでもなくアクションゲームだ。もともとXboxとPS2をメインとしたコンソール向けに開発された作品だけに、FPSとしてそれほどエッジの効いた内容ではないが、ジェームス・ボンド気分が味わえるアドベンチャーとしては、見逃せない作品だ。
「James Bond 007: NightFire」は、言わずと知れたスパイアクション映画の醍醐味をFPS仕立てで仕上げたアクション重視のスパイアクションゲーム。ゲームには、映画でボンド役を務めるピアース・ブロスナン本人の動きをレーザースキャナで取り込んだ3Dモデルが登場し、随所に挿入されるムービーでは音声までそっくりそのままのボンドが顔を見せる。タイトル画面にもピアース・ブロスナンが描かれ、まさに映画の雰囲気そのものだ。ただし、ゲームのシナリオは完全オリジナルだ。
Demoでは日本を舞台にしたミッションが楽しめる。まずはお馴染みのテーマをバックグラウンドにプログラマブルムービーが始まる。ボンドが家に到着して、依頼人に会うシーンが描かれ、これからミッション説明が始まるのかと思いきや、いきなり古くさい外套を着た黒尽くめの日本人一味に襲撃されてしまう。取るもとりあえず、自らの身を守りつつ、依頼人を安全な場所に避難させていくことになる。
ミッションの舞台となっている日本家屋は、掲載画面を見て貰えれば一目瞭然なように、凄まじいばかりの勘違い日本家屋でビックリさせられる。同じくスパイアクションである「No One Lives Forever 2」も日本を舞台にしたPlayable Demoを公開していたが、NOLF2の日本はそれなりにしっかり描かれていたが、「James Bond 007: NightFire」の日本家屋は、秀吉もびっくりの広大さを備えていて、100畳敷の和室がどこまでも続くような、何がなんだか良くわからない家になっている。
おそらくレベルを構築してからテクスチャ貼り付け作業を行なったために無理が出まくったものと思われるが、グラフィックのクオリティそのものはそれなりに高く、中庭の日本庭園の作り込みや、電灯や行灯、提灯などによる屋内のライティング処理もしっかりしているだけに、この勘違いぶりは非常に残念だ。
なお、Demoのゲーム内容は、ジェームス・ボンドというより、「崩壊第四帝国」のゴルゴ13を彷彿とさせる、視野に入った敵の眉間を次々に撃ち抜いていく速射強襲ミッションとなっている。ダメージマッピングは頭部にコアがある感じで、頭部なら一発で仕留められるが、それ以外の箇所では敵の反撃は避けられない。難易度はそれなりに高いが、ステージ各所に隠されているアイテムを使用することで、比較的ラクに進めていくことができる。ボンドファンはじっくりプレイしてみるといいだろう。
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