ついに最強の「GGXX」プレーヤーが決定した!
「第3回 ギルティギア ゼクス フェスティバル」速報!!

 11月3日に品川インターシティホールで開催された「第3回 ギルティギア ゼクス フェスティバル」。そのなかで行なわれた「ギルティギア イグゼクス 全国決勝大会 ~サミーズカップ~」の結果レポートをお届けしよう。レポートの内容は、本選の結果・内容についての速報である。

 全国の予選を勝ち抜いた参加者は、総勢128名にもおよぶ。当日多少の欠場者が出たものの、予定通り選手を16ブロック(各8名)に分けてトーナメントは進んでいった。

ベスト32までの流れ~ウメハラ2回戦で散る
 まず最初に各ブロックで2試合ずつが行なわれ、ベスト32が決定した。その結果は別表のとおりである(以下、プレーヤー名の敬称略)。それでは、ベスト32が選出されるまでの流れを、いくつかのブロックを取り上げて紹介していきたい。

 AブロックのJ・T(エディ)は非常に慎重な立ち上がり。1回戦では鶺鴒XP(カイ)に1ラウンド取られながらも、無理攻めをせず安定した戦いぶりで勝利。大方の予想通りブロック決勝に進んだ。

 Bブロックでは、チップ使いの仮面天使が注目されたが、2回戦で乱レボ(エディ)に敗退。空中手裏剣からの毅式迷彩で戦いを挑むが、決定打を奪えず。サイクバーストを読まれて空中連続技をくらったのが痛かった。

 Cブロックは、梅喧の強さが際立つ結果となった。kaqnとナギマイ、このふたりが終始優勢な展開で勝ち上がりを決める。

 Hブロックでは、やまざき(イノ)がZAKKU(アクセル)相手に限界フォルテッシモを立ちガードさせてからの下段コンボを決める。2回戦のからく(梅喧)戦では、限界フォルテッシモのガードから投げ、という意表をついた攻めを見せ勝ち上がった。また、2回戦でエディ(ザッパ)と「ひろし」の名で知られているBEL弟(ポチョムキン)が対決。好勝負となったが、2-1でエディの勝利となった。

 Kブロックでは、アクセル使いとして知られている火九が1~2回戦とも梅喧使いのロール、SHOと戦うことになった。火九は先に連続技を決められても、残り時間を使ってひたすら少しずつ相手の体力を削り取っていく冷静な戦いぶり。結果的には接戦を制して勝ち抜けた。
 しかし、このブロックの最大の注目は、なんといってもあのウメハラである。数々の対戦格闘の大会で伝説を残した彼の戦いぶりに、会場の視線は集中した。1回戦は芸人(イノ)にヴォルカニックヴァイパーが当たりまくって圧勝。出せば当たる、というヒット確率の高さに卓越したセンスが垣間見えた。しかし、2回戦でスタン(ポチョムキン)に1-2で敗北。ダッシュからのひき逃げヴォルカニックヴァイパーなどで粘り強く戦うが、決定打にならず。シンプルな下段からのガトリングで一気に体力を奪われてしまった。

 Lブロックは、森口の使うザッパの攻撃力が目立った。ラオウ(ソル)を相手に、画面端でラストエドガイ×3のコンボを爆発させ、2-0で圧勝。もうひとりの勝ち抜けは、X-MEN連続技研究委員会会長(以降、MEN会長と略)の操るジョニー。

 Mブロックでは、唯一の女性プレーヤーとして注目されるMREI(ディズィー)が登場。1回戦では、英治(メイ)を相手に、インペリアルレイでとどめをさす派手な戦いぶり。2回戦も制して勝ち残った。

【ベスト32進出者】
■ Aブロック
・J・T(エディ)
・バブ(ブリジット)

■ Bブロック
・カズキ(ファウスト)
・乱レボ(エディ)

■ Cブロック
・kaqn(梅喧)
・ナギマイ(梅喧)

■ Dブロック
・OYZ(エディ)
・to-ru(梅喧)

■ Eブロック
・HVR(ファウスト)
・モトヤマ(ディズィー)

■ Fブロック
・桝谷(ヴェノム)
・ブラウンさん(ミリア)

■ Gブロック
・DIEちゃん(ブリジット)
・鰤メモ(ブリジット)

■ Hブロック
・やまざき(イノ)
・エディ(ザッパ)

■ Iブロック
・H.H(ディズィー)
・ヨウ(エディ)

■ Jブロック
・N川(ファウスト)
・MIYism(梅喧)

■ Kブロック
・火九(アクセル)
・スタン(ポチョムキン)

■ Lブロック
・森口(ザッパ)
・X-MEN連続技研究委員会会長(ジョニー)

■ Mブロック
・ネモ(ファウスト)
・MREI(ディズィー)

■ Nブロック
・ねぎ(テスタメント)
・MGA@F.D.B(ポチョムキン)

■ Oブロック
・DESIRE(エディ)
・鷲見(ソル)

■ Pブロック
・バベルフィッシュ(テスタメント)
・ルパン(エディ)

決勝トーナメント~ベスト16→ベスト8
 ここからは一組ずつ、中央の特設筐体で戦うことになる。メインスクリーンでは出場者の顔とキャラクタが大きく映し出され、会場はますます盛り上がった。ここで会場の笑いをとったのがMEN会長だ。片手に漫画「北斗の拳」のキャラクタ「ジャギ」のフィギュアを持ち、試合中にも筐体のコンパネの上に置いて戦うパフォーマンス。対戦相手はこのMEN会長のペースに巻き込まれず、戦っていけるかどうかが大きなポイントになった!?

 なお、勝者には名前の前に○を、敗者には名前の前に●を付けた。

○乱レボ(エディ)2-1●バブ(ブリジット)
 乱エボの積極的な攻めが功を奏して1本目を奪取。2本目にリードを奪って逃げる展開となるが、ここはバブが追いついて1-1のタイ。3本目は乱エボがエディ連携からダムドファングを決め、ここぞというときのラッシュが冴えた乱エボの勝利となった。

○kaqn(梅喧)2-0●to-ru(梅喧)
 同キャラ対決となったこの試合だが、kaqnの冷静な試合運びが目立った。1本目はkaqnがわずかのリードのまま、お互いに間合いを取りあったままじりじりと時間が経過。なんとそのままタイムアップでkaqnが先取する。2本目もお互い畳み返しを打ちあう持久戦模様に。最後は低空ダッシュSでkaqnがフィニッシュを決めた。

○ブラウンさん(ミリア)2-1●HVR(ファウスト)
 ドリルからのロマキャン投げでいったんはペースを握ったHVRだったが、ブラウンさんの端に追い込んでからの攻撃が厳しかった。中段攻撃をいったんは読んでガードするが、かわしきれず大ダメージをくらう。ブラウンさんの攻撃力が光った試合だった。

○DIEちゃん(ブリジット)2-1●やまざき(イノ)
 お互い積極的に攻め合う好試合となった。ブリジットのキルマシーンに対してイノが空中フォルトレス連発で宙に浮かび逃げるなど、キャラ特性を駆使した戦いが繰り広げられる。1本目はDIEちゃんが先取、2本目はやまざきがほぼノーダメージで取り返す。3本目の最後、1ドットゲージを残して耐えるやまざきに、ジャックドロジャーを重ねるDIEちゃん。ここは耐えきってみせたやまざきだったが、逆転までには至らなかった。

○ヨウ(エディ)2-1●N川(ファウスト)
 エディ対ファウストという、強キャラとして注目された同士の対決。予想通り、ファウストのN川はドリキャンからのコンボ、エディのヨウはエディ連携とダムドファングが狙い。一進一退の攻防となったが、最後はダムドファングからエディ連携が決まってヨウの勝利となった。

○X-MEN連続技研究委員会会長(ジョニー)2-1●火九(アクセル)
 まずは、お互いの敬意合戦から試合は始まる。徹底的に遠距離戦を挑む火九と、端に追い込んで連続技を狙うMEN会長。お互いの狙いがあまりにもはっきりしており、息もつかせぬ緊張感が戦いを支配する。少しずつ削られるMEN会長だが、低空の燕穿牙が決まればロマキャンからのコンボで相手の体力を半分奪っていく。1本目はMEN会長の連続技が炸裂し、2本目は最後まで火九が削り切る展開。3本目はMEN会長がコインを投げまくり、強引に端に追い込もうという執念をみせる。画面端での猛攻を一度はかわした火九だったが、最後はMEN会長の攻撃力が上回った。

○ネモ(ファウスト)2-1●ねぎ(テスタメント)
 お互いに、怒濤のラッシュで勝ち抜いてきたふたり。この試合でもその攻撃力は存分に発揮された。執拗にドリキャンからの中段攻撃を狙うネモに対し、先読みで低空の空中投げをねぎが決めて会場を沸かす。1-1で迎えた3本目は、ファウストの連続技が決まってテスタメントが気絶してしまった。最後は気絶から回復できず、ネモの勝利が確定した。

○鷲見(ソル)2-0●ルパン(エディ)
 ここまで強烈な連携で対戦相手を屠ってきた超攻撃型の鷲見を、ルパンが抑えきることができるかが見どころとなった。さまざまな技からロマキャンをかけて、意表をつく攻撃をしかける鷲見。突発的に出すライオットスタンプからの連携が相手を幻惑する。そのライオットスタンプを前Pで返し、連続技を決めたルパンだったが、ガンフレイムからのコンボで大ダメージを奪われ1本目を先取される。2本目も連続技をきっちりと決めた鷲見が、2-0でベスト4に名乗りを上げた。

いよいよ大詰めを迎えた準々決勝
 ベスト8が出そろったところで、各選手に対して司会者からインタビューが行なわれた。kaqnは第1回の全国大会で準優勝したパイロン師匠と同じく、準優勝を目指すと宣言した。いっぽう、「いつも通り戦う」とシンプルに答える鷲見など、それぞれ個性のある発言が飛ぶ。ファウスト使いのネモは「今回はまだ隕石を一度も出していないので、隕石を出したい」とコメント。果たして次の試合で隕石は見られるのだろうか。

○kaqn(梅喧)2-0●乱レボ(エディ)
 最初のラウンドはお互いに少しずつ体力を減らし、持久戦の様相を呈する。一瞬の隙に投げを決めたkaqnが少しずつリードし、逃げ切って1本目を先取。2本目はkaqnが垂直ジャンプHSから畳み返しという、強引な連携に転じる。この畳み返しがヒットし、空中コンボを決めたkaqnが2-0でベスト4に進出した。

○ブラウンさん(ミリア)2-1●DIEちゃん(ブリジット)

 1本目はサイクバーストをガードしたブラウンさんが、連続技で一気に大ダメージを奪い先取。2本目はDIEちゃんがスターシップ連発などで、ミリアの攻めを誘う試合展開となる。ブラウンさんが対空技から空中連続技をくらって1-1のタイ。3本目も攻撃を誘うDIEちゃん、隙をうかがうブラウンさんといった構図で試合は進んでいく。好勝負となったが、最後はブラウンさんの攻めが上回った。

○X-MEN連続技研究委員会会長(ジョニー)2-0●ヨウ(エディ)

 1本目、いきなりのダッシュからダムドファングを決めるヨウ。しかしそれに動揺しなかったMEN会長がエディを端に追い込み、霧からの攻めで一気に勝負を決める。2本目もMEN会長の攻撃が一方的に決まる展開。まったく相手を寄せ付けず、MEN会長の2-0の圧勝となった。このあたりから「MEN会長を誰が倒すか」ということが、会場での大きな注目点となっていく。

○鷲見(ソル)2-1●ネモ(ファウスト)
 ふたりとも、超攻撃型のスタイルでここまで戦ってきた。そのスタイルにたがわず、過激な技の応酬が行なわれることに。一方が攻めれば、すぐに攻守が切り替わってもう一方が押しまくるといった目まぐるしい展開が続く。しかし強引さで鷲見ソルがやや上回り、2-1で勝利。ネモは「隕石が出なさすぎです」の一言を残して大舞台から去った。

準決勝は、梅喧、ミリア、ジョニー、ソルが登場
○ブラウンさん(ミリア)2-1●kaqn(梅喧)
 最初の1本目、ブラウンさんのミリアが投げた髪の毛の上で待ち、持久戦を迫るkaqn。しかし空中ダッシュからすかし投げを決め、ブラウンさんがみごとに打開した。そしてイニチアシブを握ったブラウンさんが1本目を先取する。2本目もブラウンさんのペースとなるが、連ね三途渡しから妖斬扇といった思い切った攻めでkaqnが逆転。3本目も一進一退となったが、最後はわずかにブラウンさんの攻めが上回った。kaqnは「もう一度やれば……」と悔しさを隠しきれない敗戦となった。

○X-MEN連続技研究委員会会長(ジョニー)2-0●鷲見(ソル)
 「なんとしてもMEN会長を倒してくれ」とブラウンさんからエールを送られて鷲見がMEN会長にチャレンジする。しかし試合はMEN会長の端攻めが大爆発し、2本とも一方的な展開となった。2本目はほぼノーダメージで勝利する圧倒的な内容。試合終了後、司会者の「どうやったら勝てますか」という問い掛けにも、鷲見は「知らない」としか答える術はなかった。MEN会長は「ダスト百連発されたら負けるかも」というジョークをかます余裕を見せつけた。

最強プレーヤーが決まる決勝戦
○ブラウンさん(ミリア)2-1●X-MEN連続技研究委員会会長(ジョニー)
 お互い敬意を表するかと思いきや、ブラウンさんの攻撃が瞬時にMEN会長にヒット。その後ブラウンさんが敬意をするという奇妙なスタートとなる。1本目はミリアの高速での動きが冴え、MEN会長はペースを握れないまま取られてしまう。2本目はブラウンさんのミリアを端に追いつめ、上段ミストを繰り返す連続技を決めてMEN会長が取り返した。

 しかし3本目は、ブラウンさんが逆にMEN会長を端に追い込み、連続的な攻撃を仕掛ける。サイクバーストのタイミングも合わず、MEN会長は端から脱出できないまま体力を奪われる。圧倒的な強さを見せて勝ち上がってきたMEN会長の快進撃もここでストップ。最後まで攻撃に冴えを見せたブラウンさんのミリアが、全国の頂点を極めたのだった。

 試合後には表彰式が行なわれ、優勝・準優勝者に賞品が授与された。その中で副賞として、開発の石渡氏から優勝者に革ジャン、準優勝者にサングラスが送られた。この意外な副賞には、ふたりともかなり喜んでいたようだ

ブラウンさんは石渡氏から愛用の革のジャケットをプレゼントされた X-MEN連続技研究委員会会長には、同じく石渡氏愛用のサングラスが

 全体を通して感じたのは、攻撃力に秀でたプレーヤーが最後に栄冠を勝ち取ったということ。本作は前作に比べてサイクバーストという防御システムが増え、一気に倒しきることが難しくなったと言われていた。しかし大会では、普段戦っていないプレーヤーを相手にすることになる。そこで生きたのは、少々強引でも勝負を賭ける姿勢であったような印象を受けた。

(C)Sammy 2002/1998-2002 ARC SYSTEM WORKS Co., Ltd.
[Text by 石井ぜんじ / Produced by 田名網陽平]



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