開発/発売元 Electronic Arts
Electronic Artsの人気レースゲームシリーズ「Need for Speed」久々の新作となる「Need for Speed: Hot Pursuit 2」のPlayable Demo。PS2版からの移植で、難しいことは考えずにスカッと楽しめるカジュアルなつくりのレースゲーム。シミュレータ性はお世辞にも高いとはいえないが、“パトカーを後目に高級車で公道をぶっ飛ばす”という無茶を実現するために最新のゲームテクノロジーが投入された世にも愉快なエンターテインメントだ。
「Need for Speed: Hot Pursuit 2」は、公道の速度規制を守らない飛ばし屋とそれを取り締まる警察との間で繰り広げられる壮絶なカーチェイス劇を双方の視点から描いたレースゲーム。新作が出ぬ間にいつのまにか市場を席巻していた「Grand Turismo」シリーズの影響をどこかしこに漂わせた作りで、車のビジュアルはモデリングはもちろん、リフレクションにも徹底的にこだわり、車の制動は実車同様、どっしりと重く、サスペンションの感覚も良好に伝わってくる。
その一方で、ラリーレースはスタンダードになりつつある、コリジョンエンジンやダメージエンジンによる、衝突時の制動とダメージマッピング処理がほとんどなされていない。車や壁やパトカーと衝突してもボディは両サイドが若干へこむ程度で、その際の制動も弾けるような衝撃がなく、リカバーも簡単で、なんとも物足らない。また舗装道路とショートカットできる沿道、未舗装道路なども走行感は一緒で、グリップの効きも変わらない。
このようにドライビングシミュレータとしてみると作り込み不足の感は否めないのだが、同作の魅力は、なんといっても警察対走り屋のカーチェイスにあるわけで、あまり難しいことを考えずにアクセル全開でぶっ飛ばすのが正解だろう。
DemoではSingle Challengeモードで、片田舎の湾口といった風情のCalypso Coastを舞台に逃走劇が楽しめる。ただ単に逃げるだけでなく、一緒に逃走する5台のライバルカーとレースを競い合う。選択できる車はFerrari 360 SpiderとPorsche 911 Turboの2台。ライバルカーは反則的なほどにスピードが速く、ショートカットを存分に使いまくり、またパトカーに掴まることもない。実質的にはプレーヤーの乗る車だけがパトカーとその要請に従ってバラバラ飛んでくるヘリの追撃をかわすことになる。
パトカーは、原則的にプレーヤーの車よりスピードが速く、どんなに飛ばしても追いつかれてしまう。ただし、プレーヤーの車が完全に停止するか、横転するかしない限り掴まることはないので、何度も何度も逃げることができる。ヤバイのがヘリが落とす爆発物で、駆逐艦が落とす爆雷のように公道にどかどか落としていく。これを踏みつけると、車が激しく横転し、いっかんの終わりとなる。ヘリが頭上にいる間は多少スピードを落としていつでもかわせる体勢を取るといいだろう。
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