発売元 Arxel Tribe
ここ数年良作ばかりが続いているフランスのゲームメーカーArxel Tribesのフル3Dリアルタイムストラテジー「The Gladiators: Galactic Circus Games」のPlayable Demo。一昨年のECTSで「Death Bowl:The Gladiator」のタイトルで初公開され、今年のECTSでも人気を博していたRTS界期待の新星だ。Demoも2時間はたっぷり楽しめるボリュームで大満足だった。今月イチオシ(早くも3回目)のRTSだ。
「The Gladiators」は、Human、Magic、Galacticという3つの種族が、広大な闘技場の中で死闘を繰り広げる、新感覚のリアルタイムストラテジー。一見、通常のファンタジーRTSに見えるが、マップの四方には高い塀が設けられており、外周は客席になっていて、得体の知れないミュータントたちが楽しい殺戮の宴が始まるのをいまかいまかと待ち受けている。各種族の長であるリーダーが颯爽と登場すると、たちまちブーイングの嵐で、プレーヤーの置かれた立場がなんとなく理解できる。
Demoでは、HumanとMagicでシングルプレイが1ステージずつ楽しめる。いずれも与えられた戦力で、ステージ最奥にいる敵陣営のリーダーを倒すというもの。こちらのリーダーが倒されたら自動的に負けとなる。ステージ各所には敵が最高の布陣で待ち構えており、適当にプレイしていてはクリアは覚束ない。一度倒された兵は2度と生き返らないため、いかにして損失を防ぐかがステージクリアを握る鍵となる。
ステージの途中には回復アイテムやリーダー強化アイテムなど、戦いを有利に進められるアイテムが落ちており、これらを拾いつつ、常にぎりぎりの戦力で連戦を繰り返していくことになる。フィールド全域は明るい光で満たされているものの、敵の姿はこちらの視野内しか見えないため、高低差のある場所や木などの遮蔽物がある場合、一方的に攻撃されることもあって、まったく気が抜けない。
一方で、フィールド上には高台や見張り台といった人口の建物も設けられていて、屋上をクリックすることで、するすると登って、高い位置から敵を待ち伏せることも可能だ。中盤を過ぎると、サークルポイントが利用でき、ここで戦力を補充することができる。生産可能なユニットの種類は限られているが、1、2チーム程度は一気に増強できるので、ここでじっくり戦力の増強を図りたい。ちなみに、ゲームにはタイムリミットが設定されており、いちいちHPの自然回復を待っていては間に合わない。
完全オリジナルの3Dエンジンによる美しいグラフィック、滑らかでハイセンスなアニメーション、軽快なサウンド、個性的な種族などなど、同作の魅力はいろいろ挙げられそうだが、もっとも優れているのは、生き残りをかけて勝負に挑むというユニークなシナリオだろう。ややマンネリ気味にあるRTS界において、その醍醐味が存分に味わえた久々の大作だ。ぜひプレイしてみよう。
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