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[Viva! GM]

 マイペースに展開中のGM(GAME MUSIC)フリークによるGMフリークのためのGMコーナー!「Viva! GM」。新譜情報はもとより、なつかしのGMまで、幅広くゲーム音楽に関して取り扱うコーナーです。GM大好きお姉さん2人がガイドを努めるこのコーナー、コンセプトはズバリ「勢い!」。今週はライブとコンサートが連チャンで、お姉さんたちもちょいとお疲れぎみ(?)。肩の力を抜いていきましょー♪


[ 今が旬! のオススメ作をタイムリーにピックアップするコーナーです ]


ジャケット写真01
beatmania IIDX 7th style Original Soundtrack

発売元:コナミミュージックエンタテインメント
製品情報:こちら

価格:3,500円(税込)
発売日:2002年8月22日
品番:KMCA-171~2

■ beatmania IIDX 7th style Original Soundtrack

 「beatmania IIDX」も、いつのまにやら7作目ですね。私が一番やっていたのが「4th style」ですから、すでに2作品も間があき、最近はちょっとご無沙汰している感じです。

 さて、私が知っている「IIDX」というゲームは「よりハードに」、「よりディープに」といったコンセプトのもとに、他の「ビーマニ」シリーズとは路線を異にして、「クールでストイックな曲ばかりのちょっとハイソな大人の遊び」的なイメージがあったのです。

 高い難易度、威圧的な筐体、脳が処理落ちするほど降ってくるオブジェ……。プレーヤーを無言のまま突き放すような、例えるなら「孤高の戦士」。それに挑み、少しずつ対等に渡り合えるようになり、ついには主導権を握り自分も一人前の戦士となる──「IIDX」をがむしゃらに遊んでいるプレーヤーの背後に、そんなドラマが見え隠れしてしまうんですよ。

 自分もあの筐体の前に立ってコインを投入して、クールにパフォーマンスできることに優越感を感じていたりして(でも実際は「LIGHT7モード」しかできなかったのでちっとも偉くない)。「II DX」は私にとって、音楽シミュレーションゲームのなかでも特にステイタスシンボルの要素が強いゲームだったんですよ。

 そんなイメージを抱いていたのですが、今回の「beatmania IIDX 7th style Original Soundtrack」を聴いて「IIDX」の変化に少々驚きました。

 曲のラインナップは「TRANCE」と「EUROBEAT」系がやや多く、全体的に幅広いジャンルに渡っているというのが「IIDX」の特徴でしょう。でも、なんだかどの楽曲もポップでダンサブル、歌モノもたくさんと、とても聴きやすいんですよ。

 私の知っている「IIDX」が硬質な光を放つ金属のようなゲームなら、「7th style」はもっとキラキラしたガラスとかアクリルとか、それが色々なカラーで輝くというような、そんな感じ。素材は一緒なんだけれども光る色と大きさが違う。そのキラキラが1つのCDになったのがこの「7th style」のサントラなんですね。

 キーワードが「Jewel Shower」(宝石のシャワー)というのもなるほど、頷けます。さまざまな色と光の宝石の雨が降ってくる様を想像してみれば、「7th style」の楽曲の雰囲気も想像できますよね。

 「beatmania IIDX 7th style Original Soundtrack」は、CD2枚組で「7th style」の曲を網羅しているだけにとどまらず、ボーナストラックとして「Happy Wedding (for party mix) 」が、そしてコンシューマー版の「beatmania IIDX 6th style」よりオリジナル曲を完全収録、さらには家庭用「6th style」のオリジナル曲のうち3タイトルのフルサイズバージョンがスペシャルトラックと銘打って収録されています。

 インナーには「Happy Wedding」他、4曲の歌詞も掲載されています。特に「Stick Around」の歌詞は胸にグッとくるので必聴、オススメですよ。訳詞を見て「ああ、こんなこと言ってたんだ」と、もう一度フルバージョン聴いてまたジワっときたりして。年を取ると涙腺がゆるくなっていやですね(笑)。

 余談ですが、このCDの紹介を書くにあたり「予習」と題して「7th style」をプレイしにゲームセンターに出かけていったんですよ。もちろん「7th style」はやったことありません。ドキドキしながら初プレイを敢行したのはいいんですが、ビビって知っている旧曲ばかり選んでしまって「これではいかーん!」と一念発起、新曲にチャレンジしたまではよかった。でも全然うまくできなくて、選んだ曲がどんな曲かもわからず釈然としないまま「予習」は終了しました。なんてこったい!

 このサントラを聴いて曲を覚えたあと、もう一度プレイしに行ってこようっと。

[Text : 遠藤 美幸]

♪今月の新譜♪

●ここでは、今月発売予定の新譜データを扱います。新着情報が入り次第、随時更新していきます。

■ 発売元:株式会社SME・ビジュアルワークス
タイトル発売日/データ解説
ポポロクロイス ~はじまりの冒険~8月21日
1,995円(税込)
SVWC-7142
 6月にシングルとして先行発売され、本上まなみさんのCMでも話題になったエンディングテーマ「瞳の扉」はもちろん、その他にもゲームで使用された心和む楽曲群を完全収録。透き通ったメロディに、どこか切ない歌詞、そして極めつけはどこまでもピュアなmarhyの歌声……。多くのファンの心をつかんで離さない、ポポロクロイスの愛らしい世界観にぴったりあった珠玉の楽曲群が盛りだくさん。
■ 発売元:株式会社コーエー
タイトル発売日/データ解説
アンジェリークSunflower ~from Twin コレクション~8月21日
2,700円(税込)
KECH-1212
 大好評のOVA『アンジェリークTwinコレクション』1~4で、「ミュージッククリップ」としてショートヴァージョンが収録されているヴォーカル曲8曲を、すべてフルヴァージョンで収録。ジュリアス、オスカー、ランディ、ゼフェル、オリヴィエ、ティムカ、エルンスト、チャーリーの歌声が、きっとあなたを魅了するはず!
 ジャケットには、由羅カイリ氏が描く8人のイラストを使用。
■ 発売元:コナミミュージックエンタテインメント
  販売元:キングレコード株式会社
タイトル発売日/データ解説
beatmania IIDX 7th style Original Soundtrack8月22日
3,500円(税込)
KMCA-171~2
 より洗練されたビートが刻む1秒先の未来へ。ゲームファンのみならず音楽ファンからも熱く注目を集める「beatmania IIDX」シリーズ最新作のサウンドトラックがついにリリース。
ときめきメモリアル3 もえぎの音楽だより 第三集8月22日
3,059円(税込)
KMCA-168
 ときめくキモチを伝えたい……「ときめきメモリアル3」のヒロイン達が贈る、「もえぎの音楽だより」の第3弾。ファン待望、ヒロイン8人が全員集合。
 どの曲も各ヒロインのイメージにぴったりなイメージソング8曲と、シチュエーションにときめくメッセージ8篇を収録。2002年夏の思い出を彼女達と一緒に作ってみては?
pop`n music 8 AC CS pop`n music 68月22日
3,364円(税込)
KMCA-173~4
 超人気ゲーム「ポップン8」オリジナル音源とCS版「ポップン6」の新曲をコラボレート。「ポップン8」といえば気になるライブバージョンだが、こちらももちろん収録。さらに、ボーナストラックとしてロングバージョンを5曲収録。全62曲のボリュームで、とってもお買い得な2枚組!
■ 発売元:サイトロン・デジタルコンテンツ株式会社
  販売元:株式会社ソニー・ミュージック ディストリビューション
タイトル発売日/データ解説
風のクロノア2 サウンドトラック8月21日
3,300円(税抜)
SCDC-201
 ナムコの人気キャラクタ「クロノア」が活躍するPS2の3Dドラマティックアクションゲーム「風のクロノア2~世界が望んだ忘れもの~」が遂にサントラ化。ファンの要望が多かったクロノアが歌っている曲『Stepping Wind』と、そのカラオケ曲を収録した豪華2枚組で登場。
レジェンド 80`s ザ スキーム サウンドトラック8月21日
2,500円(税抜)
SCDC-199
 時代を越えて「古代サウンド」が蘇る!! '80年代後半、PC-88にて発売されたアクションゲーム「ザ・スキーム」より、サウンドボードII音源によるオリジナル版の完全収録に加え、このCDでしか聴けないアレンジ曲を特別収録。
カプコン・ゲーム・ミュージックVOL.3
/カプコン
8月21日
2,800円(税抜)
SCDC-198
 '87年に稼働していたカプコンアーケードの秀逸作品が復刻盤でよみがえる。超美麗的活劇遊戯「虎への道」、ベストセラー“1942”の続編「1943」、“魔界村”、“闘いの挽歌”の流れをくむ縦横自由の硬派アクション「ブラックドラゴン」、そして三部作構成で収録した「魔界島(アレンジバージョン)」を収録!! さらに初回特典として、シリーズ3枚「VOL.1~VOL.3」のすべてを収納できる特製CD-BOXが同梱。

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[俺とGM]~ライターによる、GM思い出 暴れ語り~

●担当ライターが思い入れたっぷりにゲームとGMを語ります。


■ 「アクトレイザー(ACTRAISER)」

ジャケット写真01

アクトレイザーは、'91年1月25日、アルファレコードからCDが発売されています。私はこっちしか聞いたことがないけど、交響組曲のCDも出ているので、いつかそっちも聞いてみたいっす!

 先日のドラクエコンサートに行って、交響曲を堪能したつながりで、ふとクラシックっぽいGMって何だろう、と記憶のポケットをまさぐりました。思い起こしたのがSFCの「アクトレイザー」です。SFC初期のゲームで、主人公の神様が大暴れするアクションパートも、人民を増やすシミュレーションパートもとても面白く、曲も爆裂カッコ良いし、紛れもないお気に入りゲームです。当時は古代祐三氏に関する知識も無く、同氏が「Y's」などの著名な作品を手掛けていたということは、随分後になって知りました。

 さて、「アクトレイザー」を久々に聞いてみて、意外だったことがあります。当時の自分は、「FILMOA」という曲がダントツに好きで、これの好き度が10だとすると、他の曲は5以下だったんです。何度も何度もSFCを立ち上げて、この曲だけ飽きずに聴いていました。だけど今聞いてみると、それほどハマっていたのが理解できないんですよね。いや、もちろんいいなぁと感じる気持ちは残っているんだけど……。

 「FILMOA」は、「切なカッコイイ」曲です。哀調あふれるメロディと力強いパーカッションのリズムが絶妙で、当時の自分はこれを聞いて「神と悪魔の大戦、ただ今開幕せり!」ってなイメージを勝手に沸騰させていました。またこの曲は、私が人民を守らなくては! という庇護の欲求もすごく高めてくれます。それらの妄想を抱え、人民を守るべく孤独な戦いに挑む神様の姿にヒロイズムを刺激され、うォー、神様っていいヤツだよなぁ、と思いながらコントローラーを握り締めて戦う私は、「FILMORE」に随分鼓舞されました。

 この曲の中で、私が特に刺激を受けていたのは、曲の冒頭部分のメロディライン。これ、今思うに長期間影響を受け続けた、「悪魔城ドラキュラ」の「血の涙」という曲とある部分が似てるんですよ。もちろん当時はそんなこと思って聞いてなかったんだけど。今改めて聞いてみて、実は「『悪魔城』に似てる」部分を発見して、脳内が反応していたのかな、と思ったんです。

 また、時を経て自分のツボがずれたというのもあるでしょう。改めてCDを通して聞く中で「FILMOA」よりもグッとくる曲を発見できました。「世界樹」がイイですね! メロディは主にブラスで力強く、一旦ティンパニがぐんと盛り上げた後のリズム隊が、鼓笛隊の行進っぽく、そこに低音のブラスも十六分でリズムを刻みつけ、脇役のバイオリンがどんどん盛り上げていく中盤あたりが、騎兵隊の行軍を思わせてカッコいいです(神様は徒歩だけど)。んー、頑張れ神様! 負けるな神様! そして、高らかにブラスがメロディーを奏でた後、一転して波が引いたように静かになって、終わっていきます。この、ゲーム中でループの切れ目がわかるというのが、当時はあまり好きではなかったんですよ。でも、今聞くと抑揚があって良い! ループで流していても、全然違和感ありませんしね。

 他には、野外に鳴り響くような乾いた感じのブラスが奏でる「OPENING」のファンファーレもいいし、パイプオルガンの「天空城」も、神の間という雰囲気が出ていていいです。また「魔獣現る」や「BLOOD POOL~CASANDORA」は、運動会の時に運動場に流される、「剣の舞い」をちょっと思い出して、急がされる感じが好きな私には、これもまたいい。

 そしてこれら全ての曲を聴いている中で、随所に思い起こされるのは、神様の「うっ」という食らい声(よく反響したなぁ)だったりします。他の効果音は忘れていても、この声だけは忘れず蘇ってきます。きっとたくさん食らったからでしょう、神様許して下さい……。そう言えば、曲が聴きたいためにビデオテープに全て収録したものを、親が上書きしてしまったという、涙が出そうな思い出も蘇ってきます(しかもクリア後に出現する高難度の隠しモード。あんまりっす)。全国津々浦々のご家庭でこういう不幸な事故、たくさん起こってるんでしょうね……CDはあるからいいけど、映像も見たくなったらまたやるかのぅ。

[Text : 河本 真寿美]

[♪ Listeners VOICE ♪]

 思い入れのあるゲームミュージック、数ある中で未だに心ときめく旋律。
 それは、日本ファルコム発売の「ソーサリアン」です。MIDIのコーナーでたまに流れているとつい聞き入っちゃいます。

 話は戻って、さかのぼること8ビットマシン全盛の時代、当時はシャープX1でバリバリプレイしたものです。「消えた王様の杖」から始まり、終えたシナリオは数知れず。いつのまにか「ゲームを楽しむ」より「音楽を楽しむ」に変わっていったのを思い出します。

 ファーストの15シナリオはもちろん、拡張シナリオ、「戦国ソーサリアン」、「ピラミッドソーサリアン」、宇宙のソーサリアン(「宇宙からの訪問者」)、メガドライブ用「ソーサリアン」とむさぼるように聞きまくりました。

 ゲームだけでは収まらずCDにまで展開する有様。サントラ版のCDを聞くと、聞いたことの無い旋律。マシン毎にほんの少しづつ変えている事にさらに衝撃を覚え、「にくいねぇ。」

 スーパーアレンジバージョンのCDがまた、サイコーで睡眠学習バリに毎晩聞いて寝てました。
 多くのシナリオ(旋律)がありますが、嫌いなものはありません。特に好きなのは「戦国ソーサリアン」。和と洋がナイスバランス! 「雪の五条大橋」、「江戸を斬る」、もうサイコーです。最期に、宇宙のソーサリアンは、あの、その、程々です……。

 それでは次回にまた、お会いしましょう。

[ K さん]

──初めてPC-8801の音を聴いた時の衝撃は私も忘れられません。「世の中にこんなスバラシイ音があったのか!」と、まさにカルチャーショックを覚えましたよネ。私のおすすめは基本シナリオの「ルシフェルの水門」のBGMですね。特にクリア後の曲が秀逸です(「盗賊達の塔」と似てますが)。「宇宙からの訪問者」は、その、ムニャムニャ……。とにかく、88音源はいいですよね! また熱い語りをお待ちしてます! [遠藤]


[♪ ご意見募集中 ♪]

 「Viva! GM」では皆さんのご意見や、GMに関する思い入れたっぷりの語りを大募集しています(お姉さんたちが気に入ったものは誌面に掲載させていただきます)! あて先はこちらまで。たくさんの応募お待ちしてます!

♪ Writers PROFILE ♪

[1P]GMお姉さん[1P] ☆
遠藤 美幸(えんどう みゆき)
8月20日生まれ 獅子座 AB型

  趣味は読書、ゲームをプレイすること、お買い物、などなど。好みのゲームジャンルは3Dアクション。でも基本的にはノンポリ。面白いと思えばなんでもやる。私を語る上でかかせないものは「三国志」、「中国」、「海」、「メガネ」、「ピンク」。
最近の私/夏の間何度か海に行ったら予想外に日焼けしてしまい「遊んでるっぽい」などといわれた。心外だなあ。

[2P]GMお姉さん[2P]☆
河本 真寿美(かわもと ますみ)
12月28日生まれ 山羊座 B型

好きなゲーム/下手の横好きシューティング。
最近のハヤリ/サウスパークを見ながら寝オチする。
近況/部屋に小バエが大量発生してしまい、えらいこっちゃです。どうしたもんでしょう。

 
 (2002年8月31日)

 [Text by 遠藤 美幸 ・ 河本 真寿美 / Produced by 佐伯 憲司]



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ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

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