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[Viva! GM]

 マイペースに展開中のGM(GAME MUSIC)フリークによるGMフリークのためのGMコーナー!「Viva! GM」。新譜情報はもとより、なつかしのGMまで、幅広くゲーム音楽に関して取り扱うコーナーです。GM大好きお姉さん2人がガイドを努めるこのコーナー、コンセプトはズバリ「勢い!」。今週はオススメはもちろん、新旧そろえた「俺のGM」に注目!


[ 今が旬! のオススメ作をタイムリーにピックアップするコーナーです ]


ジャケット写真01
レジェンド 80`s
ザ・スキーム サウンドトラック

発売元:サイトロン・デジタルコンテンツ株式会社

価格:2,500円(税抜)
発売日:2002年8月21日
品番:SCDC-199

■ ザ・スキーム サウンドトラック 古代祐三

 PC-8801で発売されたアクションゲーム「ザ・スキーム」のサウンドトラックが、サイトロンのレジェンドシリーズとしてリリースされる。

 サウンドボードⅡ音源バージョン、ノーマル音源バージョンに加え作曲者古代祐三氏自らの手によるアレンジバージョンも3トラック4曲を収録、「ザ・スキーム」サウンドの集大成として必聴の1枚に仕上がっている。

 この復刻盤では当時使用していたPC-8801FAをそのまま使って音源を再収録、リマスタリングしている。’89年にアルファレコードから発売されたサウンドボードⅡバージョンのサントラCDと比較すると、音質がクリアになったことで、より88の音源を楽しめる。
 アレンジバージョンもオリジナル曲の原音を素材として使用するなど、原曲のイメージや持ち味を壊さないように、という作り手側の配慮がうかがえる。

 「ザ・スキーム」はサウンドボードⅡのサンプリング機能を使用した作品のはしり的存在であることは、当時88のゲームをプレイしていた人なら誰でも知っている。現在ならあたりまえに使われているオーケストラヒットやハンドクラップなどの音色を、88で初めて聴いたときの驚きは、いまだに友人との話題に上ることも多い。
 オケヒやクラップを抜きにしても、ノーマル音源からサウンドボードⅡ音源になり、使用できる音源や音数が増えることによりさらに広がりをみせた古代サウンドは聴きごたえがある。

 のちに「古代節」といえばオケヒとユーロビート、のような時勢があったのだが、確かに「CHALLENGING TOMORROW」のAメロとBメロのリズムパターンとコードの進行、音質は古代氏の当時の作品として名高い「MISTY BLUE」にも共通するものがある。ある意味ではサウンドボードⅡ、そして「ザ・スキーム」は古代サウンドの原点といえるかもしれない。
 今でも人気が高い「Y's」や「ソーサリアン」は確かにすばらしい。しかしゲームのBGMでありながらゲームの内容を意識しすぎず古代節を前面に押し出した「ザ・スキーム」こそ、古代ファンなら押さえるべきタイトルなのではないだろうか。以前リリースされたサントラを手に入れそこねた人もこの機会にぜひもう一度「ザ・スキーム」の音楽の世界を味わってほしい。

 サウンドのインパクトが強すぎたせいか、どうもゲームの印象が薄くて細かいところは思い出せない。それも古代サウンドの素晴らしさを物語っているのだが、「いいやら悪いやら」というところだ。

[Text : 遠藤 美幸]



ジャケット写真02
風のクロノア2 サウンドトラック/ナムコ

発売元:サイトロン・デジタルコンテンツ株式会社

価格:3,300円(税抜)
発売日:2002年8月21日
品番:SCDC-201

■ 風のクロノア2 サウンドトラック/ナムコ

 正直、「もう出ないのかなー」とあきらめかけていたある日、ナムコから、「風のクロノア2 ~世界が望んだ忘れもの~」のCD化決定のリリースが届いた。ほんとによかった……。ここまでの道のりを考えると、コンポーザーの方々をはじめとして、CD化に尽力された方々、そして応援しているユーザーの方々には頭が下がる思いがする。そして、ついにそのCDが手に入るときがもうすぐ、来るのよね♪

 「なんでまたそこまで肩入れするのん?」と聞かれたらば、「このゲームのBGMが心に響いたから」と答えるしかない。2枚組、計73トラックには夢も希望も悲しみも、そして冒険が詰まっている。当然、PS2でコンサートホールを出現させて音楽は聴きまくった(ホラホラとジョイジョイの2つのタワーは大変だった)……のだが、やはりCDで聴いてみたかった。

 TRACK1の「WELCOME TO LUNATEA」から、いろんな楽器、ジャンルの曲がギュッと凝縮されている。管楽器はすうっとした気分になるし、ギターがギュインギュインいってると元気になる。「クロノア2」のサウンドは、この宝箱に詰まったかのような多彩なジャンルの楽曲を、スキッとまとめあげているところに「劇伴音楽」としてのプロ意識を感ぜざるを得ない。とか言っちゃって、DISK2なんてあの「STEPPING WIND」からスタートですよダンナ。クロノアがクロノア語で歌っちゃうんですよおねいさん(と書いててあたりまえなようなのだが実はすごい)。「うわー歌だ!」と初めて聴いたときは思ったが、バックでギターがギュインギュインしてるあたりに耳を傾けるともう「かっこいー♪」ですよ。見事な裏切りっぷり。

 それでいて、同一ステージでは基本ラインを変えず、アレンジで多様な姿を見せる手法も用いられていて、決して一期一会でないゲームミュージックならではの計算された展開、手法を感じさせくれちゃったりもするわけです。でも、そのアレンジも「今度はこうくるか~」みたいな、バリエーションのつけ方に惚れぼれしちゃうような。手を変え品を変え、楽しませてくれます。それでいて、空気のようでもあり、でもちゃんと曲としても独立している……なんともまあ、王道のBGMだなーと思うこともあったり。

 でも、でも。やっぱりこのゲームのBGMの良さは、ストーリーに合わせた、メリハリの利いた展開にあると思うんですよ。悲しいときは悲しい曲、新しいステージに旅立つときは元気いっぱい飛び出す曲。シリアスなときは重い曲。曲調が直感的に、そしてすうっと自分に入り込んでくる。オープニングの静寂から嵐の大海原に飛び出したあと、空を飛べてうれしかったラ・ラクーシャ(BGMの切り替わるタイミングが絶妙なんだこれが)、花火がきれいでうっとりしたジョイラント。鏡に気をとられて悩んだミラ・ミラ(広報さんに笑われながらプレイしていたなあ)、パズルでまったりはまった箱船イシュラス……。常に自分のプレイ体験とともに、気が付けばこのBGMたちが一緒にいる、という親近感を覚えていました。

 そして、思わず涙ぐみそうになった、哀しみの国~夕焼けの眠る場所~で流れる「HYUPONIA/RUIN OF SADNESS」のイントロ。ステージがスタートした直後、背筋がぞくっとした。夕焼けに逆光で映る(そう見えたんだよっ)クロノアと、背景の見事なコントラストに、いかにも心細い笛の音のメロディが聞こえてくる。そして、寄せては引いていく波のようなフェードイン/アウトを繰り返す曲やノイズ。それが違和感なく、頭じゃなくて心に響いてくる。「心の隙間に入り込む」とはこのことを言うのか! と思わず1人で納得してみたり、思わずセーブして、何度も聞いたなー、なんて回想モードに入ってしまうぐらいこの曲のインパクトは大きかった。

 元来、自分はハイブローなアップテンポの曲が好きだし、この曲のノイズ感ってむしろ好きな傾向じゃない。むしろ普段の自分なら、イケイケノリノリの「STEPPING WIND」を大プッシュするところ。ただ、あの夕焼けに立ち尽くしていたことを思い起こすたびに、「HYUPONIA/RUIN OF SADNESS」を推さずにいられない、のです。なんだか、「一人で遠いところに来ちまったなー」といった感じの感慨と、そして周りを見渡したときの孤独な感覚。それがあの曲には内包されているような気がしてならないんですわ。ぜひ、ゲームをプレイしてから(←ここ重要)このCDで浸ってみてください。初代「クロノア」と「2」を比較する向きも多いみたいだけど、自分は「2」もずえぇったいオススメしますです。

 しかしまあ、こんだけ惚れてりゃ、速攻インタビューにも行きますわ。でも、あのときはご迷惑をおかけしました(平謝り)>柿埜さん

[Text :佐伯 憲司] 

♪今月の新譜♪

●ここでは、今月発売予定の新譜データを扱います。新着情報が入り次第、随時更新していきます。

■ 発売元:株式会社SME・ビジュアルワークス
タイトル発売日/データ解説
ポポロクロイス ~はじまりの冒険~8月21日
1,995円(税込)
SVWC-7142
 6月にシングルとして先行発売され、本上まなみさんのCMでも話題になったエンディングテーマ「瞳の扉」はもちろん、その他にもゲームで使用された心和む楽曲群を完全収録。透き通ったメロディに、どこか切ない歌詞、そして極めつけはどこまでもピュアなmarhyの歌声……。多くのファンの心をつかんで離さない、ポポロクロイスの愛らしい世界観にぴったりあった珠玉の楽曲群が盛りだくさん!
■ 発売元:株式会社コーエー
タイトル発売日/データ解説
アンジェリークSunflower ~from Twin コレクション~8月21日
2,700円(税込)
KECH-1212
 大好評のOVA『アンジェリークTwinコレクション』1~4で、「ミュージッククリップ」としてショートヴァージョンが収録されているヴォーカル曲8曲を、すべてフルヴァージョンで収録。ジュリアス、オスカー、ランディ、ゼフェル、オリヴィエ、ティムカ、エルンスト、チャーリーの歌声が、きっとあなたを魅了するはず!
 ジャケットには、由羅カイリ氏が描く8人のイラストを使用。
■ 発売元:コナミミュージックエンタテインメント
  販売元:キングレコード株式会社
タイトル発売日/データ解説
beatmania IIDX 7th style Original Soundtrack8月22日
3,500円(税込)
KMCA-171~2
 より洗練されたビートが刻む1秒先の未来へ。ゲームファンのみならず音楽ファンからも熱く注目を集める「beatmania IIDX」シリーズ最新作のサウンドトラックがついにリリース!
ときめきメモリアル3 もえぎの音楽だより 第三集8月22日
3,059円(税込)
KMCA-168
 ときめくキモチを伝えたい……「ときめきメモリアル3」のヒロイン達が贈る、「もえぎの音楽だより」の第3弾。ファン待望、ヒロイン8人が全員集合!
 どの曲も各ヒロインのイメージにぴったりなイメージソング8曲と、シチュエーションにときめくメッセージ8篇を収録。2002年夏の思い出を彼女達と一緒に作ってみては?
pop`n music 8 AC CS pop`n music 68月22日
3,364円(税込)
KMCA-173~4
 超人気ゲーム「ポップン8」オリジナル音源とCS版「ポップン6」の新曲をコラボレート。「ポップン8」といえば気になるライブバージョンだが、こちらももちろん収録。さらに、ボーナストラックとしてロングバージョンを5曲収録。全62曲のボリュームで、とってもお買い得な2枚組!
■ 発売元:サイトロン・デジタルコンテンツ株式会社
  販売元:株式会社ソニー・ミュージック ディストリビューション
タイトル発売日/データ解説
風のクロノア2 サウンドトラック8月21日
3,300円(税抜)
SCDC-201
 ナムコの人気キャラクタ「クロノア」が活躍するPS2の3Dドラマティックアクションゲーム「風のクロノア2~世界が望んだ忘れもの~」が遂にサントラ化!! ファンの要望が多かったクロノアが歌っている曲『Stepping Wind』と、そのカラオケ曲を収録した豪華2枚組で登場。
レジェンド 80`s ザ スキーム サウンドトラック8月21日
2,500円(税抜)
SCDC-199
 時代を越えて「古代サウンド」が蘇る!! '80年代後半、PC-88にて発売されたアクションゲーム「ザ・スキーム」より、サウンドボードII音源によるオリジナル版の完全収録に加え、このCDでしか聴けないアレンジ曲を特別収録。
カプコン・ゲーム・ミュージックVOL.3
/カプコン
8月21日
2,800円(税抜)
SCDC-198
 '87年に稼働していたカプコンアーケードの秀逸作品が復刻盤でよみがえる! 超美麗的活劇遊戯「虎への道」、ベストセラー“1942”の続編「1943」、“魔界村”、“闘いの挽歌”の流れをくむ縦横自由の硬派アクション「ブラックドラゴン」、そして三部作構成で収録した「魔界島(アレンジバージョン)」を収録!! さらに初回特典として、シリーズ3枚「VOL.1~VOL.3」のすべてを収納できる特製CD-BOXが同梱。
■ 発売元:セルピュータ
  販売元:株式会社ソニー・ミュージックディストリビューション
タイトル発売日/データ解説
ジョジョの奇妙な冒険 黄金の旋風オリジナル・サウンドトラック8月21日
2,000円(税別)
CPCA-1061
 「ジョジョ」の第5部の世界がプレイステーション 2で、3Dアクションゲームとして7月25日に発売された。そのサントラが、8月21日、早くも発売となる! イタリアを舞台に繰り広げられる今回のゲームのストーリーラインに沿って、音楽もどこと無くイタリアの匂いを感じさせる。もちろんスタンドバトルシーンでは、カプコンの王道ともいえるノリの良いバトルサウンドが響き渡る! また個性豊かなキャラクタの録り下ろしボイスも、キャラごとにピックアップして収録。ファンにはたまらないボーナストラックだ。

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[俺とGM]~ライターによる、GM思い出 暴れ語り~

●担当ライターが思い入れたっぷりにゲームとGMを語ります。


■ がんばれ晴海スラッシャーズ!……「Fantasyscape SLASHOUT -Original Soundtrack-」

ジャケット写真01

オリジナルは網羅されてますがアレンジバージョンがないのはちょっとさみしいですね。コンポーザーの庄司さんのインナーコメント、用語がわからなくて調べまくりました。テンションコードとかドンシャリとか(笑)でもどうやら庄司さんの曲は私と波長が合うようです。どれもこれもみんなグッドです!

 「スラッシュアウト」は剣と魔法の世界、いわゆるファンタジーを題材にした3Dアクションゲームです。大人気の全作「スパイクアウト」の流れを汲み、攻撃とチャージ(魔法)を駆使してフィールドマップの中を暴れまわりステージを進んでいきます。もちろん4人同時協力プレイが可能です。

 今でもゲームセンターで現役で稼働している「スパイクアウト」とくらべると「スラッシュアウト」はあれよあれよという間に4台が3台、3台が2台と数が減っていき、ここ最近は見かけることもなくなってきました(涙)。

 私が見ている目の前で「機動戦士ガンダム 連邦VS.ジオン」にとって代わられた日はそりゃあもう、ブルー入りましたってば。

 近頃レアな「スラッシュアウト」ですが、実はプレイ中もBGMに聞き耳をたてる余裕がないほど難易度が高くて(あくまで私には、です)、ステージが始まってキャラクタが動けるようになるまでのちょっとの間、つまりイントロしか聴くことができないんです。誰と話をしていても私と同じような意見しかなく、みんなゲームに夢中なんだかBGMの音量が小さいんだか、身内の話題の端にも登らないまま不憫な「スラッシュアウト」のサントラCDは発売されたのです。

 さっそく聴いてみてびっくり、「剣と魔法のデジロック」ともいえるサウンドは私的には「スラッシュアウト」の疾走感にドンピシャ、大ヒット大コーフンでした。

 にもかかわらず、相も変わらず身内のスラッシュプレイヤーにはピンとこないらしく「おススメ!」と聴いてもらってもあまりいいリアクションは返ってきません。もっとゲームゲームしている音楽がみんな好みなんでしょうか?

 それなら、メロがはっきりしていてわかりやすいし、ほかの曲とはちょっと路線がちがう湖ステージの曲「Day of lake」を聴いてほしいと思います。

 この「Day of lake」は私が一番好きな曲です。別にキャッチーだからといった理由ではなく、青い湖にきらめくちょっと傾き掛けた太陽の光がまぶしいステージに透明感のあるコードの音色と水滴っぽいシンセのリフが絶え間なく流れているところが気持ちよく、さらに高音が空も雲も突き抜けて高く上っていくのを目で追えるようなメロディラインがなんともグッときて泣けちゃうからです(プレイしてもこのステージは辛くて泣けちゃう)。

 この曲だけは、ドライブ&高揚感がメインの「スラッシュアウト」サウンドのなかでは異色で、ステージの厳しさとはうらはらにキレイ系でまとまっていて、なかなかに聴きやすいと思います。湖の面の美しさとともに「Day of lake」に耳をかたむけてほしいのですが、エクストラステージなので、ゲーム中に聴くのは意外と難しいかも。

 ほかにもステージ1の「First Battle」、ステージ3(ノーマル)「1480F5」などはノリがよく馴染みやすいのでおすすめです。まずはとっかかりから、聴きやすい曲で「スラッシュアウト」サウンドに興味をもってもらえたらしめたもの。「剣と魔法のデジロック」を楽しんでくれればいいですね。

 ところでタイトルの「晴海スラッシャーズ」とはなにか? というと、私個人の「スラッシュアウト」サークルなのです。メンバーも1人抜け2人抜け、現在は2人こっきりのさみしいサークルですが、これ以上「スラッシュアウト」がゲームセンターから消えないようにインカムをあげようとがんばっています。

 「スパイクアウト」じゃだめですよ、だって「スパイクアウト」にはスラッシュちゃんいないんだもん。

[Text : 遠藤 美幸]


■ 達人を超えて王となれねぇ……「達人王」

ジャケット写真02
 他には、高音の延びる部分が綺麗な1面「LIVE IN FUTURE」も、かなり好きです。手拍子がしゃんしゃん鳴るのも妙にかわいく爽やかで、1面にはぴったり。東亜プランの長調の曲に好きなものが少ない中で、珍しく1面と5面は好きの部類に入ります。東亜節というと3面、4面を連想する人も多いと思いますが、私はその意味ではコンティニュー画面「SOMEWHERE」が好きです。「鮫!鮫!鮫!」などと絶妙に似てますよね。
 東亜プランのGMは、1タイトルの中の数曲だけが飛び抜けて好きで、残りは大して好きじゃない、ということがよくあります。しかし、『達人王』については、あんまり好きじゃない曲よりも好きな曲の方が多いので、「このゲームの音楽が好き」と胸を張って言えます。

 1番気に入っているのが、ボスの曲「HEAVY LONG」と、最終面にあたる6面「FAZE」です。両方とも、とにかく印象がかっこ良くて、うぉー戦っちゃるぜー! という気分を盛り上げてくれます。改めて聞いてみると、曲を通してパーカッションがしゃんしゃんチリチリ鳴っていて、そこに独特の音色で、高音がキュイーンと延びたり、低音がずーんと入るところが特徴的です。

 ついにここまで来たぜ、という感慨にむせぶ6面は、オクターブで主旋律が始まり、この低い方の音が、心に響く重低音! って感じで、ほれぼれポイントの加算に一役かっています。オクターブの進行がやんだ後に続く高音のメロ、この音色もでたらめに気に入っている点のひとつです。
 曲がループして開幕の重低音に戻ってきたときに、じわーっと広がるような、染み出すような渋さを感じます。ここが、最も盛り上がる部分なんじゃないでしょうか。

 ボスの曲については、やっぱりパーカッションでしょう。メロより断然重視してあって、これだけで聞けるくらいカッコイイです。「HEAVY LONG」という名の示す通り、1回のボス戦には長~い時間を必要とします。ボス戦に限らず全面を通して、1周約1時間という長いゲームなので、必然的にどの曲も繰り返しループすることになります。とりわけボス曲は1ループが短いぶん、繰り返しも多いのだけど、いつまでも飽きずに聞いていられる格好良さがあります。

 『達人王』の曲の何が好きかと問われると、PCM音源を使用したとインナーに書かれていたパーカッション、そしてギラついた感じのギュンギュンいう音色、コレでしょう。ゲーム中に何度も何度も聞いて刷り込まれているぶん、特にこの音色には、独特の色気を強烈に感じます。だから逆に、アルバム1曲目に収録されているボス戦のアレンジ曲には、さほど魅力を感じないのかな?

 私の部屋では、基板も現役稼動中の『達人王』。5面の通称カニ地帯など、ハマりまくってコンティニューで練習しがちですが、殺しにかかってきてるくせに曲調が妙に爽やかだったりして、そのアンバランスの妙が気に入ってます。曲のサビまで進まずに、最初の数秒で即死することが多く、「ぴろりろりろりろ……ちゅどん!」というのが、一連の曲のように頭に残ってしまうのが悲しい所です。トホ~。

[Text : 河本 真寿美]

♪ ご意見募集中 ♪

 「Viva! GM」では皆さんのご意見や、GMに関する思い入れたっぷりの語りを大募集しています(お姉さんたちが気に入ったものは誌面に掲載させていただきます)! あて先はこちらまで。たくさんの応募お待ちしてます!

 
 (2002年8月11日)

 [Text by 遠藤 美幸 ・ 河本 真寿美 / Produced by 佐伯 憲司]



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ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

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