■ 破壊がもたらす快感
車を操作するからと言って、レーシングゲームと捉えてはいけない。本作は街を行く車や街路の障害物など、あらゆるものに車をぶつけて破壊していくというアクション性が高い内容。クラッシュを避けるのではなく、ぶつけることが真骨頂なのだ。車も二階建てのバスも、柵もなぎ倒して敵車を追い回そう。
車の操作に疎くても、すぐに楽しめる。強いていえばバックギアに入れたときの操作を知っていれば、地形に阻まれたときにもすぐ立て直しがきくが、やっているうちにすぐに慣れるだろう。
■ ミッションをこなすためなら街を壊してオッケー
メインとなる「ミッションモード」で最初に選択するのは、2つのシナリオ。「シナリオA」は九龍警察編となっており、凶悪犯罪専門の 特捜班「飛龍(フェイロン)隊」の女性警官2人組が主人公。対する「シナリオB」は、香港スパイ編となっており、新米スパイ2人組を操作する。それぞれ数多くのミッションが用意され、クリアしていくことで、複数のミッションが現れる。
「シナリオA」では悪者退治の追いかけることがメインのストーリーとなる。街の平和を守るため、勢い余って街を破壊していることはご愛敬。対する「シナリオB」では、敵から物品を奪った後に逆に追われる立場になるのが面白い。
ミッションには、街中で敵車に車をぶつけて逃走を阻止するものや、地形の高低差を利用してダンプカーを破壊するものなど様々だ。また、お笑い要素もたっぷり入っていて、「ライバルよりも早く点心を集めろ」という指令では、街路の屋台を片っ端から破壊して点心をゲットしていく。
また、最初は選べる車種は限られているが、ミッションをクリアすると新しい車が入手できるので、更なるミッションで新車をガンガンぶつけまくろう。
■ ボディの映り込みや飛び散る火花も美しい
舞台となっているのは、オリンピックを控えた近未来の香港。香港といえば夜を彩るネオンで、このきらめくネオンが見られるステージは必見の美しさ。また、車のボディに映り込むネオンも見ものだ。
「リプレイモード」で、自分のプレイした様子を遠くから捉えた視点で見ることができる。映画のスタントシーンもびっくりの、ありえないシチュエーションを眺めるのも楽しみの1つ。エフェクトのありなしも選択して、壊れていく車の美しさを堪能すれば、Xboxのパワーが実感できるだろう。
|