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ゲームボーイアドバンスで大人気の恋愛シミュレーションゲーム「耽美夢想マイネリーベ」のディレクター、佐々木恵美さんにインタビューを敢行しました。 |
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女の子だってゲームが大好きだよ!! というテーマでお送りしております、女の子ゲーマーコーナー「電脳遊技姫」。
このコーナーでは、ゲーム大好きタレント恵美奈マコが新作ゲームや話題のゲームなどを実際にプレイし、その様子や生の意見・感想を、ワタクシこと河本(お姉)がざっくばらんに皆さんにお届けしようと思います。
こう見えてもマコは筋金入りのゲームっ娘、今までいろんなジャンルのゲームを遊んできた彼女だけに、どんな感想が飛び出しますやら……それは開けてのお楽しみ!
それでは今週も元気にいってみましょう!!
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~耽美夢想マイネリーベのディレクターに直撃インタビュー~ |
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マコちゃんが、大好きで全キャラクリアした「ときめきメモリアル」。そのシステム使った女性向きゲームがあると聞き、早速購入してプレイしたらしい。プレイしたらすぐにハマってしまい、それだけでは足りなくて、開発者インタビューをやりたいと言い出す始末。今回、何と願いが叶って本当にディレクターの佐々木さんに直接お話を伺うことができたのです!
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■ モバイル21でマイネリーベ談義
ゲームボーイアドバンス初の本格恋愛シミュレーションゲーム「耽美夢想マイネリーベ」。開発元の「モバイル21」へと出かけたマコちゃん。今回は、編集T氏の師匠で恋愛シミュレーション研究家の蛭間さんとペアを組んでの出撃です。
マコ もう、また「オーガスタ」に邪魔されちゃったぁ!
蛭間 これから取材っていうのに……まだやってるんですね……。
マコ だって、「マイネリーベ」面白いんだもん! ゲームボーイアドバンスだし、どこでも手に取ってすぐプレイできちゃうところがスゴイよー。
蛭間 そうですね(笑)。携帯ゲームってそういう所がいいですね。
マコ ですよ! 電車の中でもプレイできますし!!
蛭間 私も電車の中で「マイネリーベ」プレイしていて、何度も降りるの忘れたっけ……。
秋葉原にやってきたマコちゃんと蛭間さん。駅から少し歩いた場所にある、「モバイル21」にやってきました。
マコ なんだかワクワクしてきましたよ。ここがマイネリーベを作っている「モバイル21」なんですね。
蛭間 開発の方がいらっしゃいましたよ。
佐々木 こんにちは、ディレクターの佐々木です。よろしくお願いします。
マコ 恵美奈マコです。マイネリーベのお話をいろいろお聞きしたくてお邪魔しました。よろしくお願いしまーす。
蛭間 蛭間です。私もこのゲームがすごく好きで、発売当初に買ってプレイしています。よろしくお願いします。
佐々木 わぁ、ありがとうございます?♪
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初対面とは思えないほど気が合っていた3人。耽美を知らない編集Tと河本(お姉)を尻目に、専門用語連発で耽美トークを楽しんでいた |
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「耽美について」を語り始めると止まらなくなる佐々木さん。ちなみに、インタビューでかなりディープなガンダムマニアでもあると発覚。守備範囲広すぎ |
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■ これぞ、耽美話の伝道師だ!
マコ このゲームって、最初にパッと見て「耽美夢想」って名前がついててわかりやすいですよね。もう、絶対他のものと間違いようが無いっていうか。
佐々木 最初に、「優美精神論(ゆうびイデオロギー)マイネリーベ」っていうタイトルを考えてたんですよ。私的にはかなりグッとくるタイトルだったんですけど、まわりから「精神論は社会的にマズイだろう?」という話になって……。
マコ 精神論と書いてイデオロギー、素敵ですね!
佐々木 でしょ!! でもソレがダメだったんで、「なら耽美を使おう」ってことになって。もう「耽美」っていう時点で私の中で「ワオー」って感じだったから、「こうなったら目立ったモン勝ちだろ」って思いました。ジャンルを決める時に「やっぱ『美少年誘惑』だろ?ハハハ」ってノリで申請してはみたものの、「そんなの通らないだろう」と思っていたんですよ。そうしたら上の人に「面白いね?ハハ」って言われて通っちゃって。
一同 (笑)。
マコ 開発された方は女性が中心なんですか?
佐々木 そうですね。グラフィッカーはチーフ以外女性ですし、社内では異例の女性率の高いチームでした。本当はちゃんと「βチーム」という名前があったのに、社内では一部から「耽美チーム」ってあだ名で呼ばれ始めて、最後の方なんてスゴク普通に「耽美チームさぁ」って疑いなく呼ばれてました(笑)。
マコ 「耽美チーム」って、すごいですねー! みなさん耽美好きなんですか?
佐々木 そうでもないですよ、チーム内のある女の子は、机にプロレスラーの写真とか貼ってあって。私的にはソレありえないんで、毎日その子に「ありえない」って言ってましたけどね。その子とは、同じ人を好きになっても取り合いにならないねーって(笑)。
マコ それは、そうかもしれない。
佐々木 耽美って、人によって解釈が違いますよね。人によっては「三島由紀夫」みたいなのを連想するかもしれないし、同人系ではホモを差してる言葉だったり、幅が広いし人によって違うじゃないですか。だから私の思うモノを耽美と名付けました。ディレクターの役目としては世界観をまとめるというのもあったんで、ボケたものを作りたくなかったんです、「何かひとつ確固たる物を持とう」と。そうしないと、散漫なものになって何を表したいかがわからなくなってしまうんで。今まで、自分では耽美好きだというつもりはなかったんですけど、考えれば考えるほど「やっぱこだわらないとなぁ」って。
蛭間 イラストレーターに由貴香織里さんを起用されたのは、どういう理由からですか。
佐々木 他にいなかったというのが一番正しい表現ですね。耽美風なものを作ろうとなったときに、やっぱりデッサンが出来てる人でないと美しいとは呼べないと思ったんです。画力があって、その人独自の世界観を持っている方となったときに、「由貴香織里さん」しか居ないと。
マコ 私、由貴香織里さんの漫画が好きだったんで、絵を見たときにすぐピンときました。この人がキャラデザインしたゲームをやってみたいなぁって思ってたんですよ。
佐々木 そう言って頂けて、良かったです!
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■ 細かいパラメータがいっぱい! システム話
マコ 前に「ときめきメモリアル」にハマって、ずっとプレイしてたんですが、「ときメモ」っていろんな女の子がいますけど、気を付けていてもすぐに嫌われちゃうじゃないですか。「マイネリーベ」は「ときめきメモリアル」のシステムを使ってると聞いて、その辺りが気になったのですが、そうじゃなかったから嬉しかったです。
佐々木 逆に、登場する女の子は厳しいですけどね(笑)。「ときメモ」って自分が努力しないとダメなゲームですよね。それは女の子もそうですけれど、私はどちらかというと女の子の方が顕著だと思うんですよ。「いい男を掴むには、努力と一点集中」ってコトで。
蛭間 それがゲームにも反映されてるんですね。
佐々木 ええ。でもさすがにそれだけじゃつまんないし、「男の子の中にいい親友が1人くらいいてもいいよ」ということでバランスをとったつもりです。
マコ そういえば、パラメータがいろいろあって、細かいですよね。
佐々木 「カリスマフレーム」は何かって言うと男の子人気、女の子人気を表しているから、どちらに偏ってもだめなんです。現実世界だって、女友達には人気があるけど「あの子彼氏できないよねー」っていうのもダメだし、男の子と仲良くしすぎて「あの子、男の前で態度変わりすぎだろ?」みたいなのもダメでしょ。
一同 (笑)。
佐々木 私の理想の女性像は「ドキンちゃん」なんですよ。「食パンマン」にはあんなに純粋に恋焦がれてるのに、「バイキンマン」には「おなかすいたわ?」みたいな。「ん?、なんてかわいらしい! でもキミ女友達いないよねー」みたいな。
マコ 面白い!
佐々木 えへへ、でもそれって、たぶん女の上手い生き方ってそれなんじゃないかと思うし、私はそれになりたいというのがあって……「マイネリーベ」はそれを目指すゲームなんですよ。
一同 (爆笑)。
蛭間 じゃあ主人公はドキンちゃんなんですか?
佐々木 「ドキンちゃん」を目指すゲームなんです。「ミンナ」なんかは涙を自由に操れる「ドキンちゃん」なんですけど、そんな風に「泣く時」を心得て人を操るように使っても、誰もかれも好きとか言ったんじゃ大物はおとせないよと、大物一点集中させるために「カリスマフレーム」を作りました。
マコ 「カリスマフレーム」もそうですけど、「うるわしフレーム」も名前からして独特で、面白いです。太ったりすると着られるドレスが減って、びっくりしちゃいましたけど。
佐々木 自分を1番きれいに見せるための努力って、女の子に一番分かりやすいのが体型だと思ったんですよ。それで「うるわしフレーム」をつけたんです。最初は、カロリー計算をさせようか、とか色々考えたんですけど、何が一番人を太らせるか、痩せさせるかって考えたら、ストレスや心労が原因なんじゃないかと思ったんです。だから、ゲームではストレスを溜めないように気を使うようにしました。女性として、気を使うことって重要じゃないですか。「綺麗なだけじゃダメだけど、でも容姿はやっぱり必要よね♪」みたいな。最初は「コレやったらユーザーさんの反感かうかなぁ」と思ったんですよね、洋服が減って行くところとか。でも、思ってた以上に評判が良くて、同調してくれるユーザーさんも多かったので良かったです。
蛭間 ところで「マイネリーベ」って、終わった後も彼氏とデートできるのがすごいですね。結婚までできてしまうのって「恋愛ゲーム」では初めてだと思います。
佐々木 コンセプトとして「彼氏持ち歩き」っていうのを考えてたんですよ、「はいマイダーリンここ」(鞄からGBAを取り出す仕草)みたいな。
マコ 携帯ゲーム機で出されるということで他に苦労された点はありますか?
佐々木 どこを残してどこを残さないのかって所ですね。携帯向けゲームは圧倒的に使える容量が少ないですから。切る所はばっさり切らないと全部は入りませんからね。キャラもイベント絵も多いに越したことはないけれど、全てを入れるのは無理ですし。声も入れたかったですけど、それは切り捨てました。あ、それと、ゲームボーイアドバンスは「CD-ROM」ではなく「ロム」なので、生産に時間がかかるのが問題でしたね。初回出荷数が少なくて、多くのユーザーさんに迷惑をかけてしまいました。これから第3版が出回りますので、まだ「マイネリーベ」をプレイしていない方は、ぜひぜひ遊んでみてくださいね。
マコ どうも今日はありがとうございましたぁ。
蛭間 ありがとうございました。
佐々木 こちらこそ、ありがとうございました。
こうして、ノリのいいディレクター佐々木さんにいっぱい話を聞いて「モバイル21」を後にしました。
マコ 耽美な世界って、奥が深くて面白いですねー。
蛭間 そうですね、ここまでのこだわりがあった事に驚きました。
マコ 次は、ちょっと違う視点でプレイできそうな気がするなぁ。
蛭間 あ、またプレイしてるし(笑)。
マコ 彼氏持ち歩きですよ?。
蛭間 よし! それじゃあケーブルで私のゲームボーイアドバンスと接続して、ダブルデートしましょうよ!!
マコ わーい!
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インタビューの終わり頃にはマブダチと化していたマコちゃんと佐々木さん。仲良くなるのはいいのだが、掲載できない危険な話題で盛り上がるのはやめて欲しい……
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【次回予告!!】
マコ 楽しかった、佐々木さんに面白いお話をいっぱい聞けて!!
お姉 インタビュー、楽しんできたみたいね。
マコ ねぇねぇ、プリクラを撮りに行きませんか? 一度に21枚も撮影してくれる、すっごーく性能のいいマシンが出るらしいんですよ!
お姉 21枚? ソレってすごいの?
マコ すごいですよ、21枚であの画質って所が! 今、原宿でロケテスト中なんです。
お姉 てか、プリクラもロケテやるんだね。じゃあ行ってみようか!
マコ やったー!
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[ TEXT BY 河本真寿美 / PHOTO BY 豊崎淳 ]
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「激レア」プレゼントコーナー
毎週、読者のみなさんに特製プレゼントを用意します。 今週は、インタビューにうかがったモバイル21さんからいただいた「耽美夢想マイネリーベファンブック うるわしコレクション」を、抽選で1名様にプレゼントいたします。
欲しい方は、左の写真をクリックして応募フォームから送ってください。また、応募するときに頂いたコメントは「ゲームっ娘マコとゲームお姉のゲーム話」で使用させていただく場合があります。ご意見、感想などもお待ちしております。
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佐々木 美恵(ささき みえ)
日本デザイン専門学校卒。当初は、グラフィックデザイナーとして、多様なゲームソフト開発に携わる。
1999年モバイル21入社。
本作では、ディレクティングと企画を担当。
趣味…ネットゲー
好きなロボ…レプラカーン メッサーラ(ビジュアル系なロボ)
好きな動物…マレーバク
好きなゲーム…エイジ・オブ・エンパイヤ
夢…コスプレホストクラブを作りたい。
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